福祉教養

秘密保持義務違反の罰則がいちばん重い福祉系専門職は?

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takuma@takuma3104

生活相談員(社会福祉士・介護支援専門員)。

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公認心理師試験に向けてただいま勉強中のtakumaです。

公認心理師の秘密保持義務について勉強していたとき、ふと「あれ、社会福祉士の秘密保持義務違反の罰則ってどうなってたっけ?」という疑問が頭をよぎりました。わたしが社会福祉士の資格を取ったのなんてもう15年以上も前のことですから、正直記憶に残っていません…。疑問ついでに、保育士やケアマネジャーなどほかの福祉系専門職の罰則はどうなっているのかも気になったので、調べてみました。

すると、専門職によって秘密保持義務違反の罰則にけっこう違いがあって面白かったので、ここにまとめました。

ここでは公認心理師、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、保育士、ケアマネジャーの福祉系専門職のほか、医師、看護師、理学療法士の医療系専門職をくわえた、計9種類の専門職について、秘密保持義務違反の罰則の重さをランキングにして紹介していきます。

秘密保持義務違反の罰則が重い専門職

【第1位】 ケアマネジャー(介護支援専門員)

【第2位】 保育士

【第3位】 理学療法士

【第4位】 社会福祉士

      介護福祉士

      精神保健福祉士

      公認心理師

【第9位】 医師

      看護師

【第9位】医師・看護師

医師の秘密保持義務は「刑法」に規定されています。刑法第134条により、秘密保持義務違反は「6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金」が科せられます。

刑法 第134条 医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産婦、弁護士、公証人又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、6月以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

 

看護師の秘密保持義務は「保健師助産師看護師法」に規定されています。医師と根拠法の違いはありますが、罰則は同じ「6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金」です。

保健師助産師看護師法 第42条の2 保健師、看護師又は准看護師は、正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。保健師、看護師又は准看護師でなくなつた後においても、同様とする。

同法 第44条の3 第42条の2の規定に違反して、業務上知り得た人の秘密を漏らした者は、6月以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

【第4位】社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士・公認心理師

社会福祉士、介護福祉士の秘密保持義務は「社会福祉士及び介護福祉士法」に規定され、精神保健福祉士の秘密保持義務は「精神保健福祉士法」に規定されています。公認心理師は「公認心理師法」に規定されています。罰則はいずれも同じで「1年以下の懲役又は30万円以下の罰金」です。9位の医師・看護師と比較すると懲役の上限が2倍に、罰金の上限が3倍となっています。

社会福祉士及び介護福祉士法 第46条 社会福祉士又は介護福祉士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。社会福祉士又は介護福祉士でなくなつた後においても、同様とする。
同法 第50条 第46条の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
精神保健福祉士法 第40条 精神保健福祉士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。精神保健福祉士でなくなった後においても、同様とする。
同法 第44条 第40条の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
公認心理師法 第41条 公認心理師は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。公認心理師でなくなった後においても、同様とする。
同法 第46条 第41条の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。

【第3位】理学療法士

理学療法士の秘密保持義務違反は「理学療法士及び作業療法士法」に規定され、「50万円以下の罰金」となります。第4位の専門職と比べると懲役はありませんが、罰金の上限が高くなっています。

理学療法士及び作業療法士法 第16条 理学療法士又は作業療法士は、正当な理由がある場合を除き、その業務上知り得た人の秘密を他に漏らしてはならない。理学療法士又は作業療法士でなくなった後においても、同様とする。

同法 第21条 第16条の規定に違反した者は、50万円以下の罰金に処する。

【第2位】保育士

保育士の秘密保持義務は「児童福祉法」に規定されています。違反すると「1年以下の懲役又は50万円以下の罰金」が科せられます。3位の理学療法士と罰金の上限額は同じですが、保育士には懲役の罰則も規定されています。

児童福祉法 第18条の22〔保育士の秘密保持義務〕保育士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。保育士でなくなった後においても、同様とする。

同法 第61条の2 第18条の22の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

【第1位】ケアマネジャー(介護支援専門員)

秘密保持義務違反の罰則が厳しい福祉系専門職、第1位はケアマネジャー(介護支援専門員)です。

ケアマネジャーの秘密保持義務は「介護保険法」に規定されています。違反すると「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」が科せられます。

介護保険法 第69条の37 介護支援専門員は、正当な理由なしに、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。介護支援専門員でなくなった後においても、同様とする。
同法 第205条2 第69条の37の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。

罰金の上限が100万円になっているのには驚きです。同じ秘密保持義務違反でも、専門職によってこんなに違いがあるんですね。

ここで取り上げた資格のうち唯一国家資格ではないケアマネジャーですが、秘密保持義務違反に関しては断トツで厳しいという結果になりました。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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