こんにちは。takuma(@takuma3104 )です。デイサービスとショートステイの生活相談員をしています。
最近読んで勉強になった本を紹介したいと思います。
認知症の人のイライラが消える接し方 (介護ライブラリー) [ 植 賀寿夫 ]この本の著者は、植 賀寿夫さん。介護施設の施設長をしていらっしゃる方です。専門学校で介護福祉士の資格を取得し、老健、デイケア、デイサービス、グループホームで経験を積まれてきたそうです。経歴を聞くだけでも叩き上げのスキルを感じますね。
この本は認知症のことについて書かれた本ですが、むしろ「認知症に目を向けすぎるな」ということを言っています。認知症という症状に目を向けすぎず、もっとその人自身に目を向けましょうと主張されています。
そう、認知症にとらわれ過ぎず人としての関係性を築くことこそ、認知症ケアにおいて大切なのです。
この本では、認知症の人のイライラが消える接し方、つまり気持ちよく過ごしてもらえるための方法論が具体例と合わせて紹介されています。この辺り、具体例の豊富さに叩き上げならではの圧倒的現場力を感じます。
読んでいてすごいなぁと思ったのは、植さんの具体から抽象へ落とし込む力です。
認知症の人の行動からの気付きから、抽象的な学びへと落とし込み、さらに的確に言語化していることが、同じ介護従事者として感服いたしました。
特に秀逸だと思ったのは、第3章のこの内容です。
「すれ違い⇒対立」を防ぐ3つの方法
①話の腰を折らない
②お年寄りに同調する
③その人の「ルール」を探る
ここだけ切り取って読んでも、まだすごさは伝わりません。
ネタバレになってしまうので詳しくは本書を読んで確認していただきたいのですが、この抽象化に至るまでの具体例がすごくわかりやすいんです。
本書に書かれている具体例を読んだうえでこの抽象化された内容を読むと、「あぁこういうことか」と、すとんと腹落ちさせることができます。
認知症ケアで悩んでいる方におすすめです。ぜひとも読んでいただきたい本だなぁと思いました。
takuma
生活相談員(社会福祉士・介護支援専門員)。
デイサービスとショートステイの「生活相談員」という仕事を10年以上続けています。
このサイト「生活相談員ラボ」では、「現役の強みを生かした、現場感覚のある情報発信」をコンセプトに、生活相談員をはじめたばかりの人やこれから生活相談員になる人の役に立つ記事を書いています。
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