どーも
生活相談員のtakuma(@takuma3104 )です。
先日、以下のようなツイートをしました。
ケアマネからデイサービス利用の相談
聞けば、他利用者への迷惑行為で市内数ヶ所の事業所を出入り禁止となってる人とのことここでうちが受ければその人とケアマネは嬉しいのでしょうが
その代償は大きい
今いる利用者を犠牲にしてまで受けるべきなのか?判断分かれると思いますが
うちは無理だなー— takuma@生活相談員 (@takuma3104) 2020年1月16日
ここでは、迷惑行為のある利用者の受け入れについてということで、生活相談員としてどう判断すべきかについて、考えていきたいと思います。
わたしのところに他事業所のケアマネジャーから電話がかかってきました。
うちのデイサービスを新規で利用したい方の相談です。
ケアマネジャーからの話を要約すると以下のようになります。
ケアマネの担当しているAさんという方がいる。
Aさんはデイサービス中、他の利用者に事あるごとに突っかかり、他利用者が迷惑をしている。
デイサービススタッフからAさんに何度も説明をしているが、聞き入れてくれず、迷惑行為を繰り返している。
とうとうAさんは、デイサービス側から出入り禁止を受けてしまった。
そのため、利用できる他のデイサービスを探している。
Aさんは過去にも市内数カ所のデイサービスを利用していたが、全て出入り禁止を受けている。
そのような背景のあるAさんだが、デイサービスで受け入れてもらえないか?
このような相談内容です。
この話を受け、
わたしはその場で丁重にお断りしました。
わたしのような判断を「否」とするかたもいらっしゃると思います。
「Aさんのような人を救うのが福祉だろう」と言われてしまうかもしれません。
その考えもまた正しいと思います。
しかし、それでもわたしは
「お断りする」
というスタンスを取ります。
理由は、
今うちのデイサービスを利用している方に迷惑がかかる
からです。
Aさんを受け入れることで、Aさんとそのケアマネは喜んでくださるかもしれません。
しかし、既存のデイサービス利用者とスタッフへの負担が大き過ぎます。
マイノリティを救うのが福祉かもしれませんが、
それにより多数の既存利用者の利益が損なわれてしまうことを考えると、正直言って受けられません。
例えば一般企業なら、
市場原理に従って、売れないものは生産されなくなり、より多くの人に求められるもの(=採算のとれるもの)が生産されます。
しかし、福祉の世界では、
たとえ多くは売れないものでも、たったひとり(ここではAさん)にニーズがあれば生産を求められることがあります。
他の人には不必要であってもAさんにはニーズがあるわけであり、
それを切り捨てることでAさんの利益を損ねてしまいます。
しかし、ニーズの少ないもの(=採算の取れないもの)をいつまでも生産し続けることは可能なのでしょうか?
売れないものを生産し続けることで経営が傾いてしまい、
その組織自体が成り立たなくなってしまっては、
もっと多くの利用者が不利益を受けてしまうのではないでしょうか。
それを防ぐためには、
ひとりのニーズを無視しても、全体の利益を優先必要があるのではないでしょうか。
だからわたしは、
自分の施設を守るためにAさんを切り捨てます。
これって、人によって答えが違ってくると思います。
正解はないのかもしれません。
わたしも本当はもっと綺麗事言いたいんですけど、今のところわたしの中ではこれが答えです。