「自分が楽しむ」だけではNG?相手を楽しませるコミュニケーションのコツ
「まず自分が楽しまないと、相手も楽しんでくれないよ」
これは、わたしが大学1年生のとき、高齢者施設へボランティアに行った際、1個上の先輩から言われた言葉です。
当時は「たしかにその通りだ!自分が楽しんで良い空気感を作ることが、相手の笑顔に繋がるんだな」と心から納得し、すごく腑に落ちたのを覚えています。
しかし、年数を重ねて対人援助の現場や日々の仕事、人間関係を経験してきた今、ふとその言葉を思い返すと「これって、本当にそれだけで通用するのだろうか?」と考えるようになりました。
今回は、この「まず自分が楽しむ」という思考のメリットと落とし穴、そして本当の意味で相手に楽しんでもらうための視点について整理してみます。
takuma
生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)
デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。
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「自分が楽しむ」ことの功罪
【メリット】場を和ませる初めの一歩になる
関係性がまだできていない初対面の場やボランティアなどでは、「自分が楽しむ」姿勢は非常に有効です。緊張感をほぐし、明るい空気感を伝染させるきっかけになってくれます。
【落とし穴】自分本位の押し付けになるリスク
「自分が楽しい=相手も楽しい」と過信してしまうと、危険が生じます。
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自分の感覚と相手の「楽しさ」は必ずしも一致しない
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盛り上がっている自分に満足し、相手を置いてけぼりにしてしまう
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「自分さえ楽しければいい」というひとりよがりに陥る
自分が楽しんでいる状態は、相手を楽しませるための「必要条件」のひとつかもしれませんが、「十分条件」ではありません。
相手に楽しんでもらうための3つのステップ
では、ただ自分が楽しむだけでなく、相手にも本当に楽しんでもらうためには何が必要なのでしょうか。
「楽しさの価値観」は人それぞれだと知る
にぎやかに盛り上がるのが好きな人もいれば、静かに会話を楽しむのが好きな人もいます。自分の「楽しい」という感覚を絶対視せず、「相手の感覚は自分とは違うかもしれない」と一歩引いて見ることがスタートラインです。
相手を知り、感覚をすり合わせる
相手が何に興味を持ち、どんな瞬間に心地よさを感じるのかを観察し、探る努力が必要です。時には自分の気持ちを少し横に置き、相手のペースや雰囲気にしっかり合わせることで、初めて相手が心から楽しめる空間が生まれます。
プロとしての「楽しさの提供」を意識する
仕事や対人支援の現場では、表面上は自分が楽しんでいるように見せつつも、頭の中では冷ややかに相手の反応や場の空気を計算している…という場面も少なくありません。自分自身の感情をコントロールしながら、相手に合わせて場をプロデュースしていく視点が求められます。
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まとめ
「まず自分が楽しむ」という言葉は、相手を楽しませるためのわかりやすい最初の一歩としてはとても素晴らしい考え方です。
ただし、それだけで全てが解決するわけではありません。
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初対面やきっかけ作り: まずは自分が楽しんで良い空気を伝える
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関係性を深める・仕事として関わる: 相手を知り、お互いの感覚を丁寧にすり合わせる
この両方のバランスを意識しながら、目の前の相手にとっての「本当の楽しさ」を探り続けていきたいものです。
