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7月に入り、介護業界にとってはあの恒例行事の季節になりました。

そう、「介護保険負担割合証」の確認です。

有効期限が8月1日から翌年7月31日までの1年間となっているため、毎年この時期になると、新しい割合証(1割〜3割)の確認作業に追われることになりますよね。

実はこの時期、介護現場ではあるやらかしが起こる時期でもあります。

今回は、知らずにやってしまうと他職種との信頼関係が一瞬で崩壊しかねない「負担割合証に潜む罠」についてお話しします。

この記事を書いた人


takuma

生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)

デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。

・kindle出版で『対人援助一年目の教科書』『学び続ける生活相談員』発売中。

職業情報サイトへ生活相談員に関する記事提供実績あります。その他介護情報サイトへ記事提供実績もあり。

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現場で実際に起きた「モヤッとするお願い」

先日、ある介護事業所からケアマネジャー宛に、このような連絡が届いたそうです。

「負担割合証について、◯月◯日までに確認して弊社までFAXしてください」

一見すると、業務を円滑に進めるための普通の確認依頼に見えるかもしれません。 しかし、これを受け取ったケアマネジャーの本音はこうです。

「……なんでそちらの事業所に期限を決められて、わたしが動かなきゃいけないの?」

このモヤモヤの正体はどこにあるのでしょうか。

そもそも「誰が集めるべきもの」なのか?

結論から言うと、ケアマネジャーには負担割合証を回収・確認して、各サービス事業所に報告する義務はありません

そもそも負担割合は、サービスを提供する「各事業所」と「ご利用者・ご家族」の間で確認し、契約や請求に反映させるべきものです。極端な話、ケアマネジャー自身は負担割合が分からなくても、ケアプランの作成自体に直接的な支障はありません。

ではなぜ、毎年ケアマネジャーが率先して確認作業をしてくれているのでしょうか?

それは、「ケアマネが1回確認して各事業所に共有した方が、ご家族の負担が減るし、他事業所も助かるよね」という、完全な善意です。

決まりだからやっているのではなく、関係者みんながスムーズに仕事を進められるように、ケアマネジャーが好意で「橋渡し」をしてくれているに過ぎません。

業務の表面だけを見ていると、やらかしてしまう

今回の「◯日までにFAXしてください」という依頼は、まさにこの仕組みの「内側(理屈)」を理解していないことから生まれてしまったやらかしです。

「毎年ケアマネがやってくれているから、これが当たり前の仕事なんだ」と表面だけを捉えてしまうと、本来は義務ではない相手に対して「やって当たり前」のスタンスで期限まで指定して指示を出すという、非常に失礼なコミュニケーションになってしまいます。

これでは、日頃から築いてきた信頼関係も一瞬で冷え込んでしまいますよね。 後日、その事業所からは「先日の連絡は間違いでした」と訂正が入ったそうですが、一度与えてしまった「モヤッと感」を消すのは簡単ではありません。

 

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まとめ

介護の仕事は、たくさんの専門職の連携で成り立っています。 だからこそ、

  • 「この業務は、本来だれの役割なのか?」

  • 「なぜ相手は、この動きをしてくれているのか?」

という、業務の内側や理屈を正しく理解しておくことが本当に大切です。

やってもらって当たり前の業務など、ひとつもありません。 相手の善意や配慮に気づき、お互いに感謝の気持ちを持って連携していけたら、日々の仕事はもっとスムーズで、気持ちのいいものになるはずです。

今年の負担割合証の確認作業も、お互いを思いやりながら、しっかりと乗り越えていきましょう!