【デイサービス】「食べてくれない」食事介助の悩み|家族対応と安全なアプローチ
デイサービスで
「ご飯を食べてくれない」
「水分が飲めない」
というケース、現場では本当によく遭遇しますよね。
さらにご家族から
「家ではもっと食べている!」
「もっと食べさせてほしい!」
と強く要望されてしまうと、対応の難しさは一気に跳ね上がります。
覚醒状態や嚥下機能に不安がある中で無理に提供すれば誤嚥性肺炎のリスクが高まりますし、かといってご家族の思いを無下にすることもできません。
今回は、デイサービスでの食事・水分摂取が進まない利用者さんへのアプローチと、ご家族との意識のギャップを埋めるための具体的な実践ポイントを整理しました。
takuma
生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)
デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。
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「食べない・飲まない」の原因を探る工夫
覚醒が低く、通常の声かけでは反応が得にくい場合は、五感への刺激や時間帯を意識したアプローチが効果的です。
五感への刺激で覚醒を促す
- 味覚・嗅覚: 本人の好きな味(梅干しや甘いものなど)を一口試したり、食事の匂いを近くで感じてもらう。
- 触覚: 温かいおしぼりで手を拭く、顔や口周りをやさしく刺激する。
時間帯・タイミングの調整
- 一斉の昼食時間にこだわらず、覚醒が高まるタイミングを見計らって提供する。
食形態やスプーンの見直し
- ペースト食の味付けやまとめ方の工夫、一口量が調整しやすいスプーンへの変更を検討する。
ご家族の「家では食べている」への向き合い方
ご家族が「家では食べている」と言いつつ具体的なやり方を話したがらない場合、強引な介助による誤嚥リスクや、ご家族自身の葛藤が隠れていることがあります。
責めずに「協力を仰ぐ」スタンスを取る
- 「どうやっていますか?」と追及するのではなく、「お家での工夫をデイサービスでも参考にしたいので、教えていただけますか?」と伝える。
事実ベースでリスクを丁寧に共有する
- 「お声をかけても目を閉じられたまま」「むせ込みが見られる」など、デイサービスでの状況を事実として伝える。
- 無理な摂取が誤嚥性肺炎や窒息につながる危険性について、専門職としての見解をわかりやすく説明する。
医療連携とチームでのアプローチ
介護職・生活相談員だけで抱え込まず、医療の専門的な視点を取り入れることが解決への近道です。
主治医・ケアマネジャーへの情報共有
- 食事量、水分量、覚醒状況、むせの頻度を記録にまとめ、ケアマネジャー経由で主治医に報告・相談する。
専門職(ST・歯科医師など)の介入検討
- 摂食嚥下評価や訪問歯科・ST(言語聴覚士)の介入を提案し、医学的根拠に基づいた食形態や介助方法をアドバイスしてもらう。
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まとめ
現場での葛藤は、「ご利用者の安全を守りたい」という思いと「ご家族の願いに応えたい」という思いの狭間で生まれるものです。
1人や1事業所で抱え込まず、多職種やケアマネジャーを巻き込みながら、ご家族と一緒に「安全で無理のない方法」を探っていきましょう。
