お盆の介護現場はどう動く?デイサービスとショートステイの違い
お盆の時期が近づくと、多くの企業や商店が休みに入り、世間の雰囲気は少し落ち着きます。しかし、介護・福祉の現場は違います。わたしが働いているようなデイサービスやショートステイの現場では、お盆ならではの特殊な動きがあるからです。
今回は、お盆という特別な期間に介護現場でどのようなことが起きているのか、サービスごとの傾向と現場のリアルな実情についてお伝えします。
takuma
生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)
デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。
・kindle出版で『対人援助一年目の教科書』『学び続ける生活相談員』発売中。
・職業情報サイトへ生活相談員に関する記事提供実績あります。その他介護情報サイトへ記事提供実績もあり。
・Xでも発信しています。
詳しい自己紹介はこちら。

書籍第2弾!『学び続ける生活相談員』が Kindleにて発売中です!

学び続ける生活相談員: キャリアを腐らせない福祉職の思考習慣
380円。ちょうど「カフェのコーヒー1杯分」のお値段です。その1杯を、あなたの10年後のキャリアを守る知識に変えませんか?
Kindle Unlimited会員なら、今すぐ「0円」で読み放題。
デイサービス:急な変更が増える理由
お盆期間中、デイサービスでは「お休み」の連絡をいただく機会が非常に多くなります。
通常、ケアマネジャーから提供される「提供票(利用計画)」に基づきサービスを提供していますが、お盆の時期は以下のような理由で直前になって利用変更が入ることが日常的です。
-
お墓参りや親族の集まり
-
連休でご家族が帰省しており、自宅で過ごすため
提供票には反映されていない「急なご意向」が多いため、現場としては事前の確認や直前の連絡調整に追われることもあります。ご利用者がご家族と大切な時間を過ごされることは喜ばしいことですが、サービス提供側としては、いつもの予定とは違ったイレギュラーな動きが重なる時期といえます。
ショートステイ:ニーズが集中する「家族のセーフティネット」
一方で、ショートステイ(短期入所)の状況は、デイサービスとは対照的です。この時期、ショートステイの利用希望は一気に増え、お部屋が満床になることも珍しくありません。
ご家族にとっても、お盆は忙しい時期です。
-
親族の来訪や行事への対応で、介護に手が回らない
-
お盆のお出かけや旅行へ行くため、一時的に預けたい
このような事情から、ご家族が安心して用事を済ませられるよう、ショートステイが頼りにされるのです。介護の現場では、お盆という節目にご家族の生活を支える大切なセーフティネットとしての役割が、より一層強まります。
「お盆だから帰りたい」ご利用者の想いに寄り添う
その方は、自宅を離れてショートステイで比較的長い時間を過ごされていました。普段は落ち着いて施設での生活を送られていましたが、お盆という特別な時期が近づくにつれ、周囲の様子や季節の空気感からか、「家に帰りたい」という想いが強くなったようでした。
施設での暮らしも安全で快適に整えられていますが、やはり「お盆」や「正月」といった日本の伝統的な節目の時期には、慣れ親しんだ我が家で家族と一緒に過ごしたいという気持ちが自然と湧き上がってくるのは、ごく自然なことです。
お話を伺ったとき、わたしは「この方の『帰りたい』という気持ちを、何とかしてカタチにできないか」と考えました。
さっそくご家族にご連絡を取り、ご利用者のご意向や現在の様子をお伝えしました。ご家族側も、受け入れの準備を進めてくださることに。
日程や体調面などの調整を無事に終え、その方はお盆の期間にご自宅へ一時帰宅されることになりました。
お帰りになる日、どこか嬉しそうな表情をされていた姿が今でも印象に残っています。
◆ 生活相談員の基礎知識はこちら
◆ おすすめ書籍はこちら![]()
◆ さらに深く学ぶなら
◆ 介護の資格・転職なら
まとめ
お盆の介護現場は、デイサービスとショートステイでそれぞれ異なる動きを見せます。しかし、どちらのサービスにも共通しているのは、ご利用者とご家族のライフスタイルに寄り添い、状況に応じて柔軟に調整を行っているということです。
カレンダー通りの休みではない現場ですが、お盆という季節を通じて、ご利用者やご家族の新たな一面に触れられることもあります。これからも、それぞれの生活のリズムに合わせ、安心して過ごしていただけるようサポートを続けていきたいと思います。
