職場で言いたいことが言えない…心理的安全性がゼロの職場で自分を守る方法
「上司の前だと急に言葉が詰まってしまう」
「どうせ何を聞かれても否定されるから、黙っている方がマシだ……」
そんな思いを抱えながら、日々職場で耐えていませんか?
近年、組織づくりや働き方のテーマでよく耳にする「心理的安全性」。これが完全に欠如した職場では、どれだけ真面目に仕事をこなしていても、働く人のメンタルは削られ続けてしまいます。
今回は、心理的安全性がゼロの職場で起きているリアルな問題点と、そんな息苦しい環境で「自分の心を守り抜くための思考法」を解説します。
takuma
生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)
デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。
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マズローの欲求段階説でわかる「安全」の大切さ
心理学の「マズローの欲求5段階説」では、人間の欲求は下から順に積み上がるピラミッド構造になっているとされています。
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生理的欲求(生きていくための基本的な欲求)
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安全の欲求(危険を感じず、安心して過ごせる環境)
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社会的欲求(集団に所属したい、受け入れられたい)
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承認欲求(他者から認められたい、評価されたい)
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自己実現欲求(自分の能力を発揮して成長したい)
ここで重要なのは、「自己実現」や「高い成果(承認)」を目指すためには、土台となる「安全の欲求」が満たされていなければならないという点です。
発言するたびに叩かれたり、理不尽な怒声が飛び交う職場は、土台である「安全」が崩壊しています。基礎工事ができていない場所に立派な家が建たないのと同様に、安全のない職場で「モチベーションを出せ」「成果を上げろ」と言う方が無理なのです。
「言いたいことが言えない・黙る」のは当然の防衛策
会議や業務中に「なぜ何も言わないんだ」「意見はないのか」と攻め立てられ、理不尽な思いをした経験はありませんか?
しかし、あなたが発言を飲み込み、黙ってしまうのには明確で合理的な理由があります。
何を言っても否定される「学習性無力感」
報告しようとしても時間を後回しにされ、後から「なぜ報告がない」と怒られる。成果を出しても評価されず、ミスだけ徹底的に責められる。こうした経験が重なると、心は「何をやっても無駄だ」と判断し、無意識に反応を拒否するようになります。
言葉尻をとらえた攻撃から身を守る
その場の発言に対して後から責任をなすりつけられたり、揚げ足を取られたりする環境では、発言すること自体がリスクになります。
「黙る」という選択は、意志の弱さではなく、これ以上の理不尽な攻撃から自分を守るための賢明な防衛策(盾)です。
心理的安全性がゼロの職場で自分を守る3つの対処法
理不尽な言動や威圧的なコミュニケーションが横行する環境にいる場合は、次の3つのスタンスを意識してみてください。
「沈黙」を最大の防御壁にする
無理にうまい返しを狙ったり、納得のいかない説教に反論したりする必要はありません。「はい」と受け流し、静かに黙ることで、相手に次の攻撃材料を与えないようにしましょう。
相手の機嫌や理不尽さを自分のせいにしない
理不尽に怒鳴ったり、感情に任せて威圧的な態度を取るのは、100%相手のマネジメント能力や精神的な問題です。あなたが罪悪感を覚える必要は一切ありません。
評価や成果よりも「自分の心身」を最優先にする
数字や社内評価よりも、あなたの健康な心が最優先です。一度心が折れてしまうと、回復には長い時間がかかります。「ここでは自分を守ることが最優先」と割り切りましょう。
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おわりに
心理的安全性のない職場で過ごしていると、「うまく喋れない自分」や「成果を出せない自分」に原因があるように思えてくることがあります。
しかし、決してそんなことはありません。まずは「この厳しい環境の中で、黙って耐えて自分を守っている自分」をしっかり認めてあげてください。
環境を変えることがすぐには難しくても、心の距離を置き、自分の安全を第一に考えて行動していきましょう。
