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デイサービスやショートステイの現場では、日々さまざまなトラブルやアクシデントが起こります。

中でも、送迎時の車両の接触事故など、「一刻も早く上司に報告して指示を仰ぎたい」事案が発生したとき、あなたならどう動きますか?

「報告は早い方がいい」と指導される一方で、タイミング悪く不機嫌な上司に当たってしまい、「なぜ今来るんだ」と怒られてしまった――。そんな理不尽なジレンマに直面したとき、わたしたちはどう向き合えばいいのでしょうか。

今回は、現場で実際にわたし自身が経験した出来事を交えながら、「報告のタイミング」の難しさと、そのモヤモヤを整理する方法について考えてみます。

この記事を書いた人

takuma

生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)

デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。

・kindle出版で『対人援助一年目の教科書』『学び続ける生活相談員』発売中。

職業情報サイトへ生活相談員に関する記事提供実績あります。その他介護情報サイトへ記事提供実績もあり。

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「報告すべきこと」なのに怒られる理不尽

先日、わたしが勤務する現場で、送迎車の接触事故が起きてしまいました。幸い怪我人はなかったものの、車体を擦ってしまい、傷がはっきりと残る状態でした。

事故対応は一刻を争います。生活相談員としての当然の義務として、「嫌な報告ほど早くするように」という日頃の指導もあり、わたしは速やかに上司のもとへ報告と指示を仰ぎに向かいました。

しかし、そのとき上司はすでに忙しそうな様子で、向かった先で返ってきたのは以下のような言葉でした。

「今、別の次元の仕事をしているからそんな話は聞きたくない」

「朝も忙しいって言ったよね?」

(話しかけたことで)「考えてたことを忘れちまっただろうが!」

……言葉尻を捉えれば「それってパワハラでは?」と感じるような言葉や、「刺すぞ」といった言葉をぶつけられてしまいました。

指示を仰ぎに行っただけなのに、なぜか激しく怒られてしまう。この状況に直面し、「自分が間違っていたのだろうか」「いつのタイミングで話せば正解だったのか」と、深く悩んでしまいました。

「相手の機嫌や状況を推測する」という不可能に近いハードル

こうした場面でよく言われるのが、「相手の状況や機嫌を察して、声をかけるタイミングを計りなさい」というアドバイスです。

もちろん、チームで円滑に仕事を進める上では大切な視点です。しかし、相手が心の中で何を考え、どれほど切羽詰まっているのかを、現場のスタッフが完璧に推測することは不可能に近いです。

特に、自分自身も「事故の対応」というプレッシャーと焦りを抱えている状態であればなおさらです。 「嫌な報告ほど早くするように」と言われて動いた結果がこれだと、「いったい何を基準に行動すればいいのか」と、ホウレンソウの基準そのものが分からなくなってしまいます。

モヤモヤを溜め込まないための「割り切り」と整理術

では、こうした難局に直面したとき、わたしたちはどのように自分の心を守り、次に活かせばよいのでしょうか。

① 「報告すべき義務を果たした」と自分を認める

まず大前提として、事故の報告やリスク管理に関する連絡を怠らなかったこと自体は、相談員として正しい行動です。相手の機嫌や理不尽な反応に振り回されて、「自分が悪いんだ」と過度に自己否定する必要はありません。「やるべきことはやった」と、まずは自分自身を認めてあげましょう。

② その日のうちに「言語化」して手放す

理不尽に怒られたり、すれ違いが起きたりした日は、頭の中がモヤモヤでいっぱいになります。そのまま引きずると、次の支援や業務にも悪影響が出てしまいます。

  • 何が起き、どう行動したか

  • 相手の反応はどうだったか

  • 自分のどこに納得がいっていないか

スマホのメモでも構いません。まずは言葉にして外に出す(言語化する)ことで、感情と事実を切り離し、客観的に整理しやすくなります。

③ 「次はどうするか」の引き出しを一つ増やす

理不尽な状況をすべて変えることはできません。だからこそ、「次に同じようなタイプの緊迫した上司に遭遇したら、まず『今お時間よろしいでしょうか』の一言を挟んでワンクッション置く」「メモをパッと差し出す形にしてみる」など、自分の身を守るための“処世術の引き出し”を一つ増やストックにしておきましょう。

 

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まとめ

対人援助の仕事は、利用者様やご家族だけでなく、社内の人間関係やマネジメント層とのコミュニケーションにも多くのエネルギーを使います。

「正しく動いたはずなのに怒られてしまった」という日は、心がすり減って当然です。そんな日は無理にポジティブになろうとせず、「今日もお疲れ様、自分はやるべきことをやった」と、まずはご自身をたくさん労ってあげてくださいね。

現場で頑張るあなたの毎日のヒントになれば幸いです。