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先日、自分のX(旧Twitter)を見返していたときのことです。 2年ほど前に投稿した記事に、ポツンと「いいね」がついているのに気づきました。

「2年前の投稿に今いいねがつくなんて珍しいな」と思い、久しぶりに読み返してみたのですが、そこに書いていた内容に自分自身で改めて納得してしまいました。

テーマは、デイサービスにおける「経営・管理者側」と「現場スタッフ側」の考え方のギャップ、そしてチームの足並みを揃えることの難しさについてです。

今回は、この投稿をきっかけに考えた「現場の本音」と「経営の視点」、そしてどう折り合いをつけていくべきかというバランス感覚についてお話しします。

この記事を書いた人

takuma

生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)

デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。

・kindle出版で『対人援助一年目の教科書』『学び続ける生活相談員』発売中。

職業情報サイトへ生活相談員に関する記事提供実績あります。その他介護情報サイトへ記事提供実績もあり。

Xでも発信しています。

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このブログ「生活相談員ラボ」では、「生活相談員×学び」をコンセプトに、現場のリアルと学びをつなぐヒントをお届けします。

 

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「利用者が少ない方が楽でいい」という現場の本音

デイサービスなどの通所介護事業所は、当然ながら利用者さんに来てもらわなければ成り立ちません。 売上が上がらなければ経営は厳しくなりますし、巡り巡って自分たちの働く場所を失うことにも繋がります。そのため管理者や経営者は、「たくさん利用者を増やそう」「稼働率を上げよう」と考えるのが当たり前です。

しかし、現場で働いているスタッフ全員が同じ熱量でそう考えているかというと、決してそうではありません。

「今日の利用者数、少なくてラッキー。その方が業務も楽だし」

正直なところ、心のどこかでそう思ってしまうスタッフがいるのもまたリアルな現場の心理です。

これはたとえば、コンビニの店員さんの心理にも似ています。同じ時給で働くのであれば、大忙しの時間帯よりも、お客さんが少なくて暇な時間帯の方が「楽でいいな」と感じるのはごく自然な感情と言えます。

経営側から見れば「そんな意識では困る」となるわけですが、従業員個人の視点に立てば、「決められた給料の範囲内で、できるだけ自分に負担をかけずに働きたい」という発想自体は、決して間違いや悪とは言い切れません。

足並みが揃わない2つの理由

なぜ、このような意識の違いや足並みの揃いにくさが生まれてしまうのでしょうか。

1. 当事者意識と「替えがきく」という感覚

事業所やサービスに強い愛着や責任感があれば、「このまま利用者が減ったら困るから頑張ろう」と思えます。 しかし、「ここでダメになっても、また別のところで働けばいいや」という割り切った感覚がある場合、どうしても目の前の「今日の楽さ」が優先されがちです。

2. 「楽の追求」が蔓延することのリスク

個人の気持ちとして「楽をしたい」と思うのは自由ですが、その空気が職場全体に蔓延してしまうと問題が生じます。 「いかに手を抜くか」「楽な方を目指すか」だけで仕事をするようになると、サービスの質は間違いなく落ちていきます。結果として、スタッフ自身にとっても「嫌々やる仕事」になってしまうのです。

相容れない価値観のなかで「折衷案」を探す

理想を言えば、「ひとつの目的や理念を全員で共有し、同じ方向に向かって生き生きと働ける組織」をつくることが一番です。

利用者さんにたくさん来てもらい、デイサービスが栄え、お互いに良い形で共存できている状態。これが実現できれば、働く側にとっても非常に居心地が良い空間になります。

ただ、現実問題として、全員の意識をそこまで高めて足並みを揃えるのは極めて困難です。 世の中には「ガンガン数字を上げて組織を良くしていこう」というサイクル自体がプレッシャーで苦手だからこそ、あえて一従業員として働いている人もいるからです。

だからこそ必要なのは、お互いの価値観の違いを理解したうえで、しなやかなバランス感覚(折衷案)を持つことだと感じます。

  • 「楽に働きたい」という発想自体を全否定はしない

  • ただし、サービスの質を落としたり事業所の存続を脅かしたりしない境界線は守る

全員が100%同じ熱量で同じ方向を向く組織というのは、半ば「諦め」の境地も含めて、現実的にはなかなか難しいものです。だからこそ、経営側の理屈だけを押し付けるのではなく、従業員側の心理にも理解を示しながら、程よい折り合いをつけていくバランスが必要なのだと思います。

 

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おわりに

現場と経営のあいだにある考え方の違いや温度差は、どんな職場にも存在する永遠のテーマかもしれません。

完璧な一致を求めすぎず、お互いの立場や本音を少しだけ俯瞰して見つめ直してみること。そんなバランス感覚を持つことが、結果としてギスギスしない現場づくりに繋がるのではないでしょうか。