家事支援の国家資格はなぜいらない?既存資格で十分と言える3つの理由
今回は最近ニュース等でも取り上げられている厚生労働省による「家事支援の国家資格」創設の動きについて、介護・福祉の現場で働く立場から感じたことをまとめてみたいと思います。
結論から言うと、わたしはこの新たな資格創設に対して「わざわざ新しい国家資格を作る必要はないのではないか」と感じています。
なぜそう考えるのか、現場の視点から3つの理由に整理してお伝えします。
takuma
生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)
デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。
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理由1:外枠ばかりが先行し、現場の本当のニーズとズレている
国は国家試験の実施を目指して準備を進めているようですが、内容を聞く限り「制度や資格という外枠づくり」だけが先行している印象を拭えません。
国家試験を新設すれば、関連する講習や利権、予算など大きな経済的・組織的な動きが発生します。しかし、肝心の「利用者のニーズ」や「現場の実効性」がどこまで伴っているのかは疑問です。
表面的な制度をつくっても、中身が伴わなければ誰も幸せになりません。大義名分だけの資格創設になってしまうリスクを感じます。
理由2:介護福祉士や保育士など「既存資格」で十分代替できる
「家事支援」でカバーしようとしている領域(家事、子育て支援、高齢者や障害者の生活サポートなど)は、すでに存在する資格やサービスで十分に賄える範囲です。
わざわざ新しい資格を作らなくても、介護福祉士や保育士といった既存の専門職が持つノウハウや枠組みを活用・発展させれば対応できます。
既存の資格で代替可能な領域に、新しく国家資格という重複した仕組みを被せる必要性を感じません。
理由3:新資格をつくっても経済的・本質的な価値が生まれにくい
福祉や対人援助の分野は、もともと社会的評価や経済的な対価(賃金面など)が十分に追いついていないという課題を抱えています。
そうした中で新しい国家資格を作ったとしても、そこにどれだけの経済的価値や専門職としてのキャリア価値を付与できるでしょうか。
評価の軸が曖昧なまま資格だけを増やすと、結局は「資格を取ったけれど趣味の延長線上になってしまう」「実生活やキャリアでのメリットが見出せない」という結果になりかねません。
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まとめ
外枠だけを新しく作る動きよりも、今本当に必要なのは「すでに現場で活躍している介護福祉士や保育士などの価値を再定義し、適切に再評価すること」ではないでしょうか。
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家事支援の新資格は外枠先行で実態が伴っていない懸念がある
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介護福祉士や保育士などの既存資格で十分対応・代替できる
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新しい資格を作るより、既存の福祉系資格の価値向上と環境整備こそが本質的である
人と人との暮らしを支える対人援助の仕事だからこそ、表面的な資格の乱立ではなく、現場で汗を流す専門職がしっかり評価される仕組みづくりを期待したいと思います。
みなさんは、この家事支援の国家資格についてどう思われますか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
