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先日、社会福祉士の基礎研修Ⅱに参加してきました。

朝から夕方までみっちり、しかも苦手なグループワーク中心ということで、終わったあとはなかなかの疲労感でしたが(笑)、それ以上に現場の実践に直結するとても深い学びと気づきがありました。

今回は、その研修の中で特に心に残った「生活の自立」と「自己決定への介入」のバランスについて、わたしなりの視点を交えてシェアしたいと思います。

この記事を書いた人

takuma

生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)

デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。

・kindle出版で『対人援助一年目の教科書』『学び続ける生活相談員』発売中。

職業情報サイトへ生活相談員に関する記事提供実績あります。その他介護情報サイトへ記事提供実績もあり。

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「自立」=「誰にも依存しないこと」ではない

みなさんは「自立」という言葉にどんなイメージを持っていますか? かつてのわたしもそうでしたが、英語の「Independent(独立・自立)」のイメージが強く、「誰の力も借りずに、ひとりで何でもできる状態」を思い浮かべる方が多いかもしれません。

しかし、研修のグループワークで改めて確認したのは、全く逆の視点でした。

人は誰しも、誰かに支えられ、何かに依存しながら生きています。 福祉の現場における本当の自立とは、支援をうまく活用しながら、自分で選択し、自分で決めた望む生活を送れていること

つまり、自立のキーワードは「依存の有無」ではなく、「自己選択」と「自己決定」にあるのです。

「愚行権(危険を冒す権利)」をどこまで尊重すべきか?

ここで、日々の実践の中で誰もがぶつかる「モヤモヤ」が生じます。

研修では「危険を冒す権利(愚行権)」についても議論されました。 体に良くないと分かっていてもお酒を飲みすぎてしまう、お金がないのにタバコがやめられない……。誰しも多かれ少なかれ、他人から見れば「愚か」に見える選択をする権利を持っていますし、それは尊重されるべきものです。

ですが、現場のワーカーとしてこう思いませんか? 「本人がやりたいようにやらせておくだけが、本当に正しい自立支援なのだろうか?」と。

実際、わたしたちの現場では、ただ見守るだけでなく、ケア会議を開いたり、ワーカーが介入したりして、具体的な生活改善に向けた話し合いをしますよね。「自己決定の尊重」と言いながら、結局は周囲が介入して制限をかけるなら、それは矛盾しているのではないか――。そんな疑問が頭をよぎったのです。

介入が必要な「境界線」としっくりきた解決策

このモヤモヤに対して、研修の中で非常にしっくりくる展開がありました。

結論から言うと、自己決定が最優先されない例外があります。それが「生命の危険がある場合」です。

たとえば、タバコや不摂生が行き過ぎて、明日の生活が成り立たない、命を落とす危険があるというレベルに達したとき、ワーカーは何かしらの介入をしなければなりません。

ここで大切なのは、本人の権利を「全否定」するのではなく、「本人の自己決定(タバコを吸いたい等)」と「生命の維持」のあいだで、お互いの妥協点をどこに見出していくかという視点です。

  • 「完全にやめる」のではなく「1日○本に減らす」

  • 金銭管理を一部サポートし、生活費を確保した上でお小遣いの範囲で楽しんでもらう

頭ごなしに禁止するのではなく、対話を通じて「これならお互いに納得できる」という妥協点を探っていくプロセスそのものが、ソーシャルワークの実践なのだと深く得心がいきました。

 

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まとめ

「本人の意思の尊重」と「専門職としての介入」。 この2つのあいだで揺れ動くことは、決していけないことではありません。むしろ、目の前の利用者さまと真剣に向き合っているからこそ生まれる、健全な葛藤なのだと思います。

絶対に外せない「生命の安全」を守りつつ、グラデーションのなかで本人と一緒に妥協点を探していくこと。この視点を持つだけで、明日からのケースの見方が少し変わるような気がしています。

今日のお話が、日々現場で悩む福祉職のみなさんのヒントになれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!