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先日、新しくデイサービスを利用される方の契約と担当者会議に行ってきました。その際、生活相談員としての「情報の伝え方」について、改めて深く考えさせられる出来事があったので、今回はそれについてお話ししたいと思います。

結論から言うと、相談員の仕事は「単なる事務的な情報伝達係」ではなく、ご利用者の気持ちの揺れ動きを「点」から「線」にして現場に繋ぐ役割である、ということです。

この記事を書いた人

takuma

生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)

デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。

・kindle出版で『対人援助一年目の教科書』『学び続ける生活相談員』発売中。

職業情報サイトへ生活相談員に関する記事提供実績あります。その他介護情報サイトへ記事提供実績もあり。

Xでも発信しています。

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このブログ「生活相談員ラボ」では、「生活相談員×学び」をコンセプトに、現場のリアルと学びをつなぐヒントをお届けします。

 

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1週間でガラリと変わった、ご利用者の本音

今回お会いしたご利用者は、ご高齢で少し認知症の症状もある方でした。 実は、その1週間前にも事前面談でお会いしていたのです。そのときのご本人の様子は、

「早くデイサービスに行きたい!楽しみです!」

と、非常に前向きで明るい表情をされていました。

しかし、契約当日である今回、再びご自宅を訪問してみると、ご本人の口から出てきたのはまったく違う言葉でした。

「行くのは行くけれど、やっぱり心配で……不安なんです」 「お風呂には本当に入るのかしら?」

たった1週間で、期待から強い不安へと気持ちが大きく揺れ動いていたのです。

認知症の症状があるからといって、この「今、本人が感じているリアルな不安」を、わたしたち援助者が「あいまいで移り気なもの」として片付けてしまうのは不誠実です。この揺れ動きに気づき、共有することこそが、最初に立ち会う相談員の役目です。

デイサービスは「情報だけ」でも回る。けれど…

相談員が持ち帰る情報を、次のように現場に流すだけでも、実はデイサービスの業務自体は問題なく回ります。

  • 「〇月〇日から、新しく〇〇さんが利用開始になります」

  • 「要介護度や、ADL(日常生活動作)はこうです。よろしくお願いします」

これだけでも、最低限の「介護サービス」は提供できます。物理的に事前面談に行けない現場の介護スタッフにとっては、これだけでも貴重な情報です。

しかし、それだけでご利用者の「満足度」や「安心感」は生まれるでしょうか?

もし、現場のスタッフが「本人が直前に不安がっていた」という事実を知らないまま、初日にいつも通りのマニュアル対応をしてしまったら、ご利用者はさらに緊張してしまうかもしれません。

「点」ではなく「線」で伝えるということ

現場のスタッフは、利用初日という「点」で初めてご利用者と関わります。 だからこそ、最初に会っている生活相談員が、そこに至るまでの「線(プロセス)」を言葉にして伝える必要があります。

  • どんな人生を歩んできて、現状どんな暮らしをしているのか

  • 1週間前は楽しみにしていたけれど、直前になってお風呂や利用自体に強い不安を感じていること

  • だから、初日の声かけは特に安心感を意識してほしいということ

これらを「言葉」として現場に添えるだけで、介護スタッフの関わり方は変わります。

あらかじめ不安な気持ちを知った上でスタッフが笑顔で迎え入れ、「お風呂の件、心配されていましたよね。大丈夫ですよ、ゆっくりご案内しますね」とお話することができたら、ご利用者の安心感と満足度は桁違いに高まるはずです。

 

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まとめ

生活相談員の仕事は、書類を綺麗に回すことだけではありません。

物理的にご利用者の「事前の姿」を見られない現場スタッフに代わって、その方の背景や、言葉の裏にある「気持ちの揺れ動き」をしっかりと現場に翻訳して届けること。それこそが、相談員にしかできない専門性であり、一番の醍醐味ではないでしょうか。

わたし自身、ただの事務的な情報伝達で終わらせず、ご利用者の背景や想いまでを「言葉」でしっかりと現場に繋いでいける相談員でありたいと、改めて強く感じています。

みなさんの事業所では、新規のご利用者の情報をどのように現場に繋いでいますか?