介護費用の目安はいくら?在宅・施設別の料金相場と安く抑える制度
「家族の介護が始まったら、一体いくらかかるんだろう?」
「お隣の家と、うちのデイサービスの料金が違うのはなぜ?」
介護のお金の話って、制度が複雑でなかなか見えにくい「ブラックボックス」のようになっていますよね。
わたしは普段、生活相談員として多くの方のご契約やご相談に立ち会っていますが、介護保険を初めて使う方の多くが「何にいくらかかるのか分からない」という壁にぶつかります。情報は届いていなくて当然、知らなくて当然です。
そこで今回は、明日から役立つ「在宅・施設別の費用の目安」と、「同じサービスなのに料金が変わる裏事情」、そして「知っていると得する負担軽減制度」をプロの視点から分かりやすくまとめました!
takuma
生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)
デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。
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・職業情報サイトへ生活相談員に関する記事提供実績あります。その他介護情報サイトへ記事提供実績もあり。
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介護にかかる費用の「平均値」と「個別性」
「介護の初期費用(住宅改修やベッド購入など)は約47万円、月々の平均は約9万円」といった調査データがあります。これを見て「そんなに高いの……」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
しかし、ここに落とし穴があります。介護費用は極めて個別性が高い(オーダーメイド性が高い)ため、平均値だけで一喜一憂する必要はありません。
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在宅(お家)で過ごす場合: 月々の平均は 約5.3万円
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施設に入所する場合: 月々の平均は 約13.8万円
実際には、在宅で月1〜2万円に収まっている方もいれば、高級な有料老人ホームで何十万円もかかっている方もいます。ご本人の体の状態、ご家族の環境、そして貯蓄に合わせて選んでいくことが大切です。
【在宅介護】要介護度別の自己負担目安(1割負担の場合)
在宅で介護サービス(デイサービスやショートステイなど)を利用する場合、1ヶ月に使える保険の「上限枠(区分支給限度基準額)」が要介護度ごとに決まっています。
通常、ケアマネジャーはこの枠内に収まるようにプランを組みます。以下は、その枠を上限マックスまで使った場合の自己負担(1割負担)の目安です。
| 要介護度 | 1ヶ月の自己負担の目安(約) |
| 要支援1 | 5,030円 |
| 要支援2 | 10,530円 |
| 要介護1 | 16,760円 |
| 要介護2 | 19,700円 |
| 要介護3 | 27,040円 |
| 要介護4 | 30,930円 |
| 要介護5 | 36,210円 |
📌 注意ポイント:食費や日用品費は別!
デイサービスやショートステイで食べる「お食事代」や「おむつ代(※デイの場合)」などは、この介護保険の枠とは別に実費としてかかります。
【施設介護】いくらかかる?施設ごとの費用目安
施設に入所した場合、お部屋代、食事代、介護保険料の自己負担分などが合算されます。一般的な施設のおおよその月額目安です。
(※民間施設と公的施設、また介護度によって料金は大きく変動します)
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介護付き有料老人ホーム(要介護2): 約19.2万円
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サービス付き高齢者向け住宅(サ高住/要介護2): 約18.3万円
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※ヘルパー週5時間、デイ週3回利用などを想定したコミコミの目安
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介護老人保健施設(老健/要介護2): 約13.8万円
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※老健は主に「病院から自宅へ戻るためのリハビリ施設」のため、一定期間(数ヶ月〜半年等)での退所が基本となります。
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特別養護老人ホーム(特養/要介護5): 約15.1万円
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※終の棲家とも呼ばれる特養は、現在、原則として「要介護3以上」の方が入所対象となっています。
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施設の料金もピンキリですが、事前にこのくらいのベースを知ることで、いざという時の見通しが立ちやすくなります。
「同じサービスなのに料金が違う」3つの理由
「お隣さんもデイサービスに行っているのに、うちの方が高い気がする……」
実は、全く同じ種類のサービスでも、以下の3つの要素で料金が変わります。
収入や貯蓄による「負担割合」の違い
病院と同じように、所得に応じて「1割」「2割」「3割」の負担割合が決まります。
事業所の「規模」による違い
実は介護報酬の仕組み上、大きな事業所(大規模型)の方が基本料金が少し安く、小さな事業所(通常・地域密着型)の方が割高に設定されています。
事業所が取っている「加算」の違い
ここが一番のポイントです!
「加算がつくと高くなるから、加算がない安い事業所がいいな」と思いがちですが、一概にそうとは言えません。
たとえば、「サービス提供体制強化加算」を取っている事業所は、国家資格である「介護福祉士」が一定の割合以上在籍している証拠です(料金としては1回数十円程度の差です)。また、スタッフを基準より手厚く配置していることで取れる加算もあります。
つまり、料金表の「加算」を見ることで、「その施設がどれだけ専門的で、手厚い安心安全なケアを提供しているか」を見極めることができる、いわば「施設の通信簿」のようなものなのです。
知っていると得する!介護の減免・節税制度
介護が本格化する前に、ぜひ頭の片隅に置いておいてほしい「お守り」のような制度です。
負担減免制度(特定入所者介護サービス費)
特養や老健などの公的施設に入所(またはショートステイを利用)した際、所得や資産が一定以下の場合は、食費やお部屋代が大幅に安くなります。
高額介護サービス費
1ヶ月に支払った介護サービスの自己負担額が、上限(一般的な所得なら44,400円など)を超えた場合、超えた分が払い戻されます。
おむつ助成・医療費控除
自治体によるおむつ代の助成や、確定申告での医療費控除(医師の『おむつ使用証明書』があればおむつ代も対象になります)を利用できます。
手すり工事やベッド購入は「必ずケアマネジャーに相談してから」
介護保険を使って住宅改修(手すり設置など)や福祉用具(ベッドなど)をレンタル・購入する場合、事前に申請しないと全額自費になってしまいます。慌てて先走って買わないように注意しましょう。
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まとめ
介護のお金は一見複雑ですが、「個別性が高いこと」「困った時の負担軽減制度があること」を知っておくだけでも、漠然とした不安は軽くなります。
まずはひとりで悩まず、地域包括支援センターや、わたしたち生活相談員、ケアマネジャーにいつでも気軽に頼ってくださいね。一緒に、ご家族に一番合ったオーダーメイドの介護プランを考えていきましょう!
