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職場の同僚や上司、あるいは他部署の人と話をしていて、「なぜか話がうまく噛み合わない」「伝わったと思ったのに、相手が誤解していた」という経験はありませんか?

同じ職場で毎日顔を合わせていると、わたしたちは無意識のうちに「相手も自分と同じだけの情報を持っているはずだ」という前提に立ってしまいがちです。

しかし、この小さな「甘え」こそが、コミュニケーションの大きなズレを生む原因になっているかもしれません。今回は、わたしが日々の仕事の中でハッとした「前提条件を共有することの大切さ」について、お話ししたいと思います。

この記事を書いた人

takuma

生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)

デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。

・kindle出版で『対人援助一年目の教科書』『学び続ける生活相談員』発売中。

職業情報サイトへ生活相談員に関する記事提供実績あります。その他介護情報サイトへ記事提供実績もあり。

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なぜ、身近な人ほど説明を端折ってしまうのか?

学生時代の友人や家族、あるいは職場で毎日同じチームで動いているメンバーとは、比較的スムーズに話が通じますよね。それは、お互いの間にたくさんの「共通認識」があるからです。

たとえば、職場で「Aさんがね……」と切り出せば、周りはすぐに「ああ、あのAさんのことね」と理解してくれます。Aさんがどんな人で、どんな背景があって、今どんな状況なのかを、いちいち1から説明する必要がありません。共通のベースがあるからこそ、会話のスピードも上がります。

しかし、これが少し立場や部署の違う人、あるいは上司への報告になると話は別です。

同じ社内にいたとしても、上司が自分とまったく同じ解釈や情報量を持っているとは限りません。それなのに、「いつも一緒にいるから」「同じ業界だから」という理由で、わたしが知っていることは相手も知っているという前提で話をすっ飛ばしてしまうと、相手は「なんの話をしているんだろう?」と迷子になってしまいます。

コミュニケーションを崩す「2つのハードル」

わたし自身の振り返りも含めて、伝えることが難しくなる背景には、2つの要素が重なっていると感じています。

  1. 相手の時間を奪ってはいけないという焦り

    特に会議の場や上司への報告では、「短くコンパクトにまとめなきゃ」という意識が働きます。その結果、一番大切な「前提の説明」を削ってしまうのです。

  2. 緊張による余裕のなさ

    「うまく伝えなきゃ」と緊張すればするほど、自分の頭の中にある言葉だけで突っ走ってしまい、相手の視点に立つ余裕がなくなってしまいます。

時間を短縮しようとして前提をはしょった結果、かえって聞き直される時間が増えてしまい、お互いの時間を奪ってしまう……。これでは本末転倒ですよね。

伝わるコミュニケーションに変えるための「第一歩」

このズレを防ぐために、まず実践したいのは「わたしが知っていることを、相手は知らない」という前提に立って話を積み上げることです。

具体的には、以下の3つのステップを意識してみるのがおすすめです。

ステップ 意識すること 実際の行動
1. ゼロベース思考 相手は背景を知らないと仮定する 「どこから話せば迷子にならないか」を考える
2. 主語と背景の明記 「誰が・なぜ」を端折らない 「〇〇の件で、こういう動きがありまして……」と切り出す
3. 相手の表情を確認 伝わっているか確認しながら進める 一気に話さず、相手が頷いているかを見る

話が上手い人は、よく「例え話」を使って相手の知っている世界に引き込みます。もし例え話が苦手でも、この「前提を丁寧に置く」ということさえ徹底すれば、話の分かりやすさは格段にアップします。

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まとめ

仕事でのコミュニケーションは、日々勉強の連続です。自分の話し方のクセや、どんな場面でうまく喋れなくなるのかを客観的に認識すること。それができれば、必ず対策を立てることができます。

「うまく伝わらなかったな」と落ち込む必要はありません。それは、自分の伝え方をさらにブラッシュアップできるチャンスを見つけたということです。

まずは明日から、「伝える前の『前提の共有』を1秒だけ意識する」ことから始めてみませんか?