ケアプランデータ連携システムを使ってみた!現場のリアルな感想と3つの課題
今回は、介護業界で導入が進められているケアプランデータ連携システムを、わたしの事業所で実際に登録・初運用してみたリアルな感想をお届けします。
国が進めるDXの一環として期待されているシステムですが、実際に現場でボタンを押してみると、「なるほど便利!」と思う反面、「あれ、思ったよりめんどくさいぞ……?」という過渡期ならではの壁にもぶつかりました。
現場のリアルな声をシェアしますので、これから導入する方の参考になれば幸いです。
takuma
生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)
デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。
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初めてのデータ連携!スムーズにいったこと
まずは準備として、ややこしいパスワード設定などの登録を無事に済ませ、さっそく日頃からお世話になっている近隣のケアマネジャーの元へ足を運びました。
「ケアプランデータ連携システムを導入したので、テスト兼ねて連携してみませんか?」
そう声をかけると、ケアマネも快く応じてくださり、さっそくシステム経由でサービス提供票(予定データ)を送ってくれました。結果、無事にこちらの介護ソフトへデータを取り込むことに成功!
たしかに、これまでのように毎月ファックスが届くのを待ったり、届いた紙を見ながら手入力したりする手間に比べれば、データがそのまま入ってくるのは大きな一歩だと感じました。
実際に使って見えた「魔法の杖ではない」3つの理由
しかし、手放しで「最高に便利になった!」と言えないのが、今の介護現場のリアルです。初めて動かしてみて、以下の3つの課題が見えてきました。
① 自動ではなく、意外と「手数(てかず)」が多い
システムと介護ソフトが完全に自動連動しているわけではありません。
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ケアプランデータ連携システムからデータを抽出する
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抽出したデータを手動で介護ソフトに取り込む
この間、いくつもの画面を開いたり、細々としたクリック作業が必要だったりと、「デジタル化されたけれど、作業の手数はむしろ増えたのでは?」と感じる部分があります。
数年後には介護ソフト単体で完結するようになると言われていますが、現時点では一手間必要です。
② 事業所の「パソコンのスペック問題」という高い壁
これが個人的に一番の泣き所でした。わたしの事業所のパソコンは、お世辞にも性能が良いとは言えず、普段から動作がかなり重いのです。 データの確認や取り込みのために、いちいち重いソフトを立ち上げて何度もクリックしていると、「これ、紙の提供票をパッと見てチェックした方が圧倒的に早いのでは……」という逆転現象が起きてしまいます。システムを活かすには、事業所のハードウェア(PC環境)の整備も不可欠だと痛感しました。
③ Excelによる独自管理との兼ね合い
わたしの事業所では、取り込んだ提供票のデータをそのまま介護ソフトだけで管理しているわけではなく、独自のExcelシートを併用して管理・運用しています。 システムを導入したからといって、この「Excelと介護ソフトの二重管理」の構造が変わるわけではないため、事業所全体の業務効率化という点では、まだ劇的な変化は見込めないのが現状です。
デジタル化の最大の鍵は「地域の足並み」
今回もうひとつ強く感じたのは、「周りの事業所が一斉に動かないと、本当の効率化は達成できない」ということです。
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A居宅介護支援事業所: システムでデータ連携
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B居宅介護支援事業所: 従来通りファックスで送信
このように地域の中で対応が分かれてしまうと、現場としては「データ取り込み」と「ファックスからの手入力」の2つのルートを並行して管理しなければならなくなります。やり方が複数存在することは、確認の手間を増やすだけでなく、誤入力や確認漏れといった新たなミスを誘発するリスクにも繋がりかねません。
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まとめ
ケアプランデータ連携システムは、決して一瞬で全てを解決してくれる「魔法の杖」ではありませんでした。むしろ、紙がなくなることで、これまでの「紙でパッと見てチェックする手軽さ」が失われる側面もあります。
しかし、今後の実績送信の効率化や、将来的な完全自動化を見据えると、避けては通れない道であることも確かです。
大切なのは、「システムを入れたから安心」ではなく、それを使う自社のPC環境を整えること、そして地域の事業所同士で足並みを揃えていくこと。
まだまだ手探りの過渡期ですが、現場の声を大切にしながら、少しずつ工夫して運用していきたいと思います。
みなさんの事業所では、導入進んでいますか?
