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ショートステイを運営する多くの施設にとって、常に頭を悩ませるのが「送迎」の問題です。

先日、「ショートステイの送迎加算引き上げ案」というニュースを見て、「やった!」と喜んだ方も多いのではないでしょうか。しかし、実際に制度の内容を深掘りしていくと、「これでは根本的な解決にならない」という声も上がっています。

今回は、「送迎加算の壁」と、わたしたちが真に求める制度のあり方について考えてみたいと思います。

この記事を書いた人

takuma

生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)

デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
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遠距離送迎の「赤字リスク」

ショートステイの送迎には、デイサービスとは異なる難しさがあります。

  • 流動的な利用者様: 利用される方が毎日入れ替わるため、ルートを固定化して効率化することが極めて困難です。

  • 物理的な遠距離: 地域全体をカバーしようとすると、必然的に遠方への送迎が発生します。

ガソリン代や人件費の高騰が続く中、遠距離になればなるほど「送迎すればするほど赤字」という逆転現象が起きてしまいます。

なぜ「引き上げ」だけでは不十分なのか?

今回注目されている「加算引き上げ」ですが、現場が抱える最大の不満は「距離に関わらず一律の金額である」という点です。

たとえば、

  • 施設から徒歩圏内の送迎

  • 施設から20km離れた場所への送迎

これらが同じ「184単位(一律評価)」で計算されるという制度設計では、遠距離を担う施設が報われません。これでは、経営を守るために「遠距離の方の受け入れを断らざるを得ない」という、本来あるべきではない選択を施設に強いることになってしまいます。

わたしたちが訴える「柔軟な制度改善」

わたしたちが本当に求めているのは、「一律ではない、柔軟な加算の運用」です。

  • 距離に応じた評価: 距離や所要時間、あるいは送迎にかかるコストの変動を考慮した弾力的な単位設定。

  • 現場の実情に寄り添う: 「固定ルートを組めない」というショートステイの特性を前提とした評価軸への転換。

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まとめ

加算の引き上げはもちろん一歩前進ですが、それが「現場の課題を解決する手段」になっていなければ意味がありません。

わたしたちは、単に加算が欲しいわけではありません。「遠く離れた場所にお住まいの方も、近くの方と同じようにショートステイを安心して利用できる」、そんな当たり前の権利を守るための制度改善を強く求めています。

現場の切実な声が、次の制度改定でしっかりと反映されることを願っています。