ケアプランデータ連携システム導入の障壁|めんどくさいと感じる理由
2026年度(令和8年度)の処遇改善加算の上位区分や、ショートステイでの「生産性向上推進体制加算」の取得にともない、いよいよ本格的な導入が迫られている「ケアプランデータ連携システム」。
わたしの事業所(デイサービス・ショートステイ)でも、業務効率化と加算取得のために、ついにこのシステムの導入を進めることになりました。
ようやく、パソコンへのインストールや国保連のサイトでのパスキー(暗証番号)発行、さらには無料キャンペーンの申し込みなど、一連の初期設定をなんとか終えたところです。
実際にわたしが頭を悩ませながら手続きをしてみて感じた「導入までのハードルの高さ」と、「地域・事業所ごとの温度差」という介護DXの現実について、本音でお話ししたいと思います。
takuma
生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)
デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。
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実際にやってみて分かった「導入手続き」3つの壁
「業務が楽になるシステム」という触れ込みですが、導入にたどり着くまでのステップがとにかくやさしくないというのが正直な感想です。
① 手続きが煩雑で分かりにくい
国保連のサイトを経由して書類やデータをやり取りしたり、暗証番号にあたるパスキーを発行したり、システムをパソコンにインストールしたり……。「次へ」を連打すれば終わるような簡単なものではなく、マニュアルを読み込みながら「あーでもない、こーでもない」と進める必要がありました。
② 求められるITリテラシーの高さ
ぶっちゃけ、ある程度のパソコン知識(ITリテラシー)がないと、最初のインストールすら挫折しかねないレベルです。わたしの上の世代(50代、60代)で、普段パソコン操作に苦手意識があるケアマネジャーや相談員だと、ひとりで完結させるのは相当苦労するのではないかと感じました。
③ 周辺業務への時間的コスト
「無料キャンペーン」の申し込みなども含め、調べること・やることが多く、通常業務の合間にやろうとすると結構な時間を食ってしまいます。
「足並みが揃わない」というもう一つの現実
システム自体は無事に使える状態になりましたが、ここで新たな問題が見えてきました。それは、「周りの事業所がみんな導入するわけではない」ということです。
先日、外部のケアマネジャーとお話しした際、「うちの事業所は、ケアプランデータ連携システムはやっていかない方針に決めた」と明言されました。
一方で、別のケアマネジャーさんからは「新しいことはどんどん取り入れたい!いつから導入しますか?早く連携しましょう!」と、ポジティブな声をいただくこともあります。
まさに、考え方や対応は「人それぞれ、事業所それぞれ」です。国は全事業所の普及を目指しているのかもしれませんが、現場の感覚からすると、全員が一斉に足並みを揃えるというのは、現時点では少し「絵に描いた餅」のようにも思えます。
推進派のわたしが感じる「ジレンマ」
わたし個人のスタンスとしては、「さっさと導入して、さっさと楽になりたい」という完全な推進派です。データで一発で受け渡しができるようになれば、毎月の印刷やFAX、手入力の手間が大幅に削減されて、間違いなく恩恵を受けられるからです。
しかし、ここにひとつのジレンマ(ストレス)が生まれます。
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システムを導入している事業所 = データ連携で一瞬で終わる
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導入していない事業所 = これまで通り印刷・FAXで対応する
このように、「2つの異なる業務フロー」が事業所内に並行して存在してしまうことになるのです。これは地味に面倒ですし、現場の管理としては少しストレスになります。
本音を言えば「どこもかしこも一斉に導入してくれたらいいのに」と思いますが、あの煩雑なインストール作業を体験した今となっては、「あ、これは嫌がる事業所やケアマネさんが出てきても仕方ないな……」と、敬遠する側の気持ちも分かるようになりました。
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まとめ
ケアプランデータ連携システムは、始めるまでのハードルが一番高いシステムです。手続きの分かりにくさや、周囲との足並みのズレなど、一筋縄ではいかない部分もたくさんあります。
ですが、介護業界の生産性向上や、これからの働き方を考えれば、どこかで誰かが一歩を踏み出さなければ変わりません。
わたしの事業所では、ひとまずスタートラインに立つことができました。これから実際に運用してみて、どれくらい業務がラクになったのか、また具体的なメリットや新たな課題が見えてきたら、ブログでシェアしていきたいと思います。
導入に迷っている方、手続きで心が折れそうな方、一緒に介護DXの波を乗り越えていきましょう!
