対人援助に向いていない人の特徴とは?現場で疲れないための「白黒つけない思考法」
福祉や介護などの対人援助の現場で働いていると、
「一生懸命やっているのに、なぜか上手くいかない」
「人間関係でヘトヘトに疲れてしまう」
と悩む瞬間はありませんか?
実は、対人援助において生きづらさや難しさを抱えがちな人には、ある共通した思考の癖があります。それは、「何にでも白黒ハッキリつけようとする(二元思考)」ということです。
今回は、対人援助職として現場で働くなかで、わたしが日々実感している「対人援助に向いている人・向いていない人の考え方」についてお話しします。
takuma
生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)
デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。
・kindle出版で『対人援助一年目の教科書』『学び続ける生活相談員』発売中。
・職業情報サイトへ生活相談員に関する記事提供実績あります。その他介護情報サイトへ記事提供実績もあり。
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人間は「丸かバツか」で割り切れない
世の中には、良い・悪い、OK・NGといったデジタルな思考で考えるとラクな場面がたくさんあります。ルールやシステム、コンピューターの世界などはその最たるものです。
しかし、わたしたちが向き合っているのはシステムではなく、感情を持った「人間」です。
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昨日は「これでいい」と言っていたのに、今日は「嫌だ」と言う
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正論を伝えているはずなのに、なぜか相手を怒らせてしまう
現場では、こうした理不尽とも思えることが日常茶飯事です。もちろん、法的な枠組みやサービスのルールとしての「一線」は守る必要があります。しかし、それ以外のグラデーションのある領域(許容範囲)においてまで白黒つけようとすると、お互いに息が詰まってしまいます。
相手を「論破」しても誰も得をしない
白黒思考が強い人は、ときに相手の矛盾を突いて「論破」してしまうことがあります。特に利用者さんやそのご家族に対して、「こちらのルールが正しい」「あなたの言っていることは間違っている」と証明しようとしてしまうケースです。
ですが、ここで一歩立ち止まって考えてみてほしいのです。
「相手を論破して勝ったところで、わたしたちの本来の目的は何だっけ?」
対人援助の目的は、自分の正しさを主張することではありません。 相手の困りごとを解決したり、少しでも安心して過ごせる環境を作ったりすることのはずです。
論破して相手を言い負かしたところで、信頼関係が崩れてしまえば、その後の援助は絶対にうまくいかなくなります。結果として、自分も相手も誰も得をしない状況が生まれてしまうのです。
目指したいのは「三方よし」の柔軟な関係
白黒思考はある意味、システムに身を委ねるだけなので「その都度考える」というエネルギーを使わずに済むラクな方法かもしれません。でも、それでは人間が関わる意味が薄れてしまいます。
その時々の相手の気持ちや状況に合わせ、グレーゾーンを許容しながら柔軟に対応していくこと。昨日と今日で言うことが違っても、「まあ、そういうこともあるよね」と受け止めるアバウトさを持つこと。
これこそが、対人援助において自分自身をすり減らさないための大切な知恵です。
目指すべきは、自分の正しさを押し通すことではなく、
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相手もよし
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自分もよし
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まわりの関係者もよし
という「三方よし」の着地点を、その都度泥臭く探り続けることではないでしょうか。
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まとめ
人間の心は、綺麗な白や黒だけでできているわけではありません。その間にある広大な「グレーゾーン」をどれだけ許容できるかで、相手との関係の滑らかさも、自分自身の心の疲れ具合も大きく変わってきます。
ルールをカチッと守る真面目さも素敵ですが、時には「まあいっか」と言える心の余白を大切にしていきたいですね。
