業務スキルとノウハウ

職場のイネイブリング対策|「何度も言わせる人」への対処法

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「毎月言っているのに、期限を守ってくれない」

「結局、こちらが催促してようやく動いてくれる」

職場にいる「何度も言わせる人」への対応に、心身ともに疲れ果てていませんか?

善意で声をかけ続けているのに、状況が一向に改善しないとき、実はあなたのその「優しさ」が問題を長期化させているかもしれません。

今回は、不毛な催促ループから抜け出し、自分自身のストレスを守るための考え方をお伝えします。

この記事を書いた人

takuma

生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)

デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。

・kindle出版で『対人援助一年目の教科書』『学び続ける生活相談員』発売中。

職業情報サイトへ生活相談員に関する記事提供実績あります。その他介護情報サイトへ記事提供実績もあり。

Xでも発信しています。

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このブログ「生活相談員ラボ」では、「生活相談員×学び」をコンセプトに、現場のリアルと学びをつなぐヒントをお届けします。

 

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なぜ「何度も言わせる」状況が生まれるのか?

大人の社会において、決められたルールを守るのは自己責任のはずです。それなのに、なぜ「言われないとやらない人」が減らないのでしょうか。そこには2つの心理的背景があります。

「言われるまでがセット」という甘え

何度も声をかけてもらえる環境では、本人の意識の中に「忘れていても誰かが教えてくれる」「最悪、誰かがフォローしてくれる」という甘えが生じます。これは一種の幼児退行のような状態で、周囲の親切が本人の自立を妨げているケースです。

本人に「実害」がない(ノーダメージ)

期限を過ぎても、最終的に誰かが帳尻を合わせてくれる状況では、本人にとって「出さないことによる不利益」が発生しません。人間は、痛み(ペナルティ)がない環境では、行動を改善する動機を持ちにくい生き物なのです。

善意のフォローが「依存」を育てる

「本人が困ったらかわいそう」「仕事が滞ると困る」という思いから出す助け舟。対人援助の世界では、こうした過剰な手助けが相手の成長を奪うことを「イネイブリング」と呼びます。

良かれと思って続けている催促は、実は相手を「無責任な大人」のままに固定してしまっている可能性があります。あなたのストレスが限界に達しているなら、それは「関わり方を変えるタイミング」のサインです。

不毛な催促ループを断ち切る3つのステップ

では、具体的にどう対応を変えていけばよいのでしょうか。

① 催促の回数を制限する(あるいはゼロにする)

「〇日までは声をかけるが、それ以降は一切言わない」とあらかじめ伝え、実行します。冷たく感じるかもしれませんが、相手に「自分のタスクは自分で管理するものだ」という当たり前の境界線を引く作業です。

② 「失敗する経験」を本人に返す

あえて助け舟を出さず、期限を過ぎたことによる不利益(上司からの指導や評価への影響など)を、本人がダイレクトに受けるようにします。失敗して初めて「次は気をつけよう」という当事者意識が芽生えます。

③ 組織としてのルール(ペナルティ)を可視化する

個人の感情で怒るのではなく、「期限を守れない場合は、しかるべきステップで対応する」という仕組みを組織として整えるよう提案します。属人的なフォローを廃止し、システムで解決する方向へシフトしましょう。

「突き放す」ことは「信じる」こと

「見放したようで罪悪感がある」と感じるかもしれません。しかし、大人の対人関係において、相手を対等なパートナーとして扱うということは、「相手に自分の責任を負わせる」ということでもあります。

突き放すことは冷たさではなく、「あなたなら自分でできるはずだ」という信頼の裏返しなのです。

 

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おわりに

他人の行動をコントロールすることはできませんが、自分の関わり方は今すぐ変えられます。

「何度も言わせる人」のためにあなたの貴重なエネルギーを使い果たすのは、もう終わりにしましょう。あなたが本来集中すべき仕事や、自分自身をケアする時間を大切にするために、今日から少しずつ「助け舟」を置いてみませんか?