今回は、新人職員がデイサービスで最初につまずきやすい業務のひとつ「送迎」について、現場で実際に感じたことをお話しします。
デイサービス経験者なら「わかる…」と頷いていただける内容かもしれません。
そしてこれからデイサービスで働く方にとっては、「あ、自分だけじゃないんだ」と安心できる記事になれば嬉しいです。
takuma
生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)
デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。
・kindle出版で『対人援助一年目の教科書』『学び続ける生活相談員』発売中。
・職業情報サイトへ生活相談員に関する記事提供実績あります。その他介護情報サイトへ記事提供実績もあり。
・Xでの発信もしています。
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デイサービス特有の業務「送迎」という壁
デイサービスの大きな特徴のひとつが、利用者様の送り迎え(送迎)です。
入所施設やショートステイとは異なり、毎日ご自宅へ迎えに行き、帰りも安全に送り届ける必要があります。
この送迎業務、実は新人職員にとってかなり高いハードルになります。
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運転に慣れていない
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地域の道を覚えていない
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利用者様のご自宅がわからない
最初は誰でも戸惑うものです。
「事業所から利用者宅」は行ける。でも…
新人職員がまず覚えるのは、
事業所 → 利用者A宅
事業所 → 利用者B宅
といった「事業所を起点とした道順」です。
ここまでは意外と覚えられます。
しかし本当に難しいのは次です。
事業所 → 利用者A宅 → 利用者B宅 → 利用者C宅
この「利用者宅同士をつなぐルート」が、一気に難易度を上げます。
実際、最近入った新人職員とも話しましたが、
「事業所からなら行けるんです。でもAさんの家から次のBさんの家がわからなくなるんです…」
という声は本当によく聞きます。
これは新人あるあるです。
わたし自身も新人時代、まったく同じところで迷いました。
ルートが毎日変わる現場のリアル
さらに難しさを増すのが、送迎ルートが固定ではないという現実です。
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利用者様が病院受診でお休み
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ショートステイ利用日でデイサービス休み
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振替利用で曜日が変わる
こうした理由で、毎週まったく同じメンバー・同じ順番になるとは限りません。
つまり、
「昨日覚えたルートが、今日は使えない」
ということが普通に起こります。
この状況で道順を覚えるのは、正直かなり大変です。
カーナビがない現場も少なくない
最近はタブレットやカーナビを導入している事業所も増えてきました。
しかし、すべての現場がそうではありません。
わたしの勤務先でも、基本は「自分の頭と経験で道を覚える」スタイルです。
だからこそ、
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最初は先輩と同行
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少しずつ一人運転
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失敗しながら覚える
この積み重ねが必要になります。
もうひとつの壁「利用者宅ごとの介助方法」
送迎の難しさは、道順だけではありません。
利用者様ごとに、
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車イス移乗の方法
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玄関の段差対応
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杖・歩行器の扱い
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ご家族とのやり取り
一軒一軒、対応がまったく違うのも特徴です。
しかも新人の頃は、
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顔と名前が一致しない
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どの家が誰の家かわからない
という状態からスタートします。
ここも、数をこなして覚えるしかない部分です。
「できない」のは当たり前。時間が解決する
新人職員が送迎でつまずくのは、能力の問題ではなく、経験の問題が多いです。
最初から完璧にできる人はいません。むしろ迷いながら覚えていくのが普通です。
今日迷った道が、来週には自然に走れるようになる。この積み重ねが、確実に力になります。
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まとめ
デイサービスの送迎業務は、
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道順を覚える
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ルート変動に対応する
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利用者宅ごとの介助を覚える
と、覚えることが本当に多い仕事です。
だからこそ、新人職員がつまずくのは当然です。
焦る必要はまったくありません。時間と経験が、必ず不安を小さくしてくれます。


