こんにちは、takumaです。
この記事では、デイサービスが要支援の利用者を受けたがらない理由について解説したいと思います。
デイサービスが要支援の利用者を受けたがらない理由、それは要支援の利用者の介護報酬が安いからです。
次から詳しく解説していきます。
takuma(@takuma3104 )
生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)。
デイサービスとショートステイの「生活相談員」という仕事を10年以上続けています。
このサイト「生活相談員ラボ」では、「現役の強みを生かした、現場感覚のある情報発信」をコンセプトに、生活相談員をはじめたばかりの人やこれから生活相談員になる人の役に立つ記事を書いています。
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要支援利用者のデイサービス単価
まず、要支援の利用者のデイサービス単価について見ていきましょう。
なお、デイサービスの利用料には地域差があります。ここでは、わたしの勤務する地域での料金をもとに解説します。
うちのデイサービスの場合、要支援1の利用者の利用料金は、およそ月1,800円です。(自己負担1割。食費等の実費を除く。)
利用者は1割負担で残りの9割が介護報酬として支払われます。
ですから、実際にデイサービスに入る収入としては、およそ月18,000円です。
うちのデイサービスの場合、要支援1の利用者のデイサービス利用回数は週1回としていますので、18,000円を4で割ると4,500円となります。
つまり、要支援1の人のデイサービス1日利用したときの単価は4,500円ということになるわけです。
要支援者のデイサービス単価は安い
この4,500円という金額を、安いと感じるでしょうか?それとも高いと感じるでしょうか?
わたしはこの金額はかなり安いと思っています。
ちなみに、要介護5の人を1日(7〜8時間)デイサービスで預かったときの収入は、およそ13,000円です。
同じひとりの利用者でありながら、約3倍の差が生じています。
低単価なのに高負担
要支援1と要介護5では、1日あたりの単価が約3倍の差があります。
単価に大きな差があるものの、デイサービス職員が介護に費やす労力は。要支援1よ要介護5にそこまで大きな差はありません。
要介護5の人は要支援1の人の3倍の労力がかかる、ということはないです。
むしろ、場合によっては要介護5の人より要支援1の人に多くの労力がかかることさえあります。
要支援の人は手がかからない。だから低単価でいい。という考えは、実は大間違いだと言えるでしょう。
要支援の人は高負担でありながら低単価なのです。
要支援の受け入れを制限するデイサービスもある
実際に要支援者の利用を制限するデイサービスもあります。
たとえば、わたしの地域のあるデイサービスでは、要支援者は週1回利用で入浴なし、といったところがあります。
わたしの勤務するデイサービスでも、以前は要支援者をお断りしていた時期があります。
本来ならば要支援の人も要介護の人と同じように受け入れたいのですが、単価が安いせいでこのような制限がされているのが現実です。
まとめ
デイサービスが要支援の利用者を受けたがらない理由について解説しました。
デイサービスが要支援の利用者を受けたがらないのは、介護報酬の安さが原因です。
現在、要支援者のデイサービスのは「総合事業」という形で市町村により実施されています。【参考:総合事業の基礎の基礎についてどこよりもわかりやすく解説】
これにより、今後要支援者の介護報酬が増えることは期待できません。
要支援者の受け入れは、今後もますます厳しくなっていくことが予想されます。
最後までお読みいただきありがとうございました。