「介護サービスをもっと増やしたいけれど、これ以上使うとお金がかかるって聞いた…」
「限度額を超えた分は、一体いくら支払えばいいの?」
介護保険を利用していると必ず耳にするのが「限度額(区分支給限度基準額)」という言葉です。 今回は、現役の生活相談員であるわたしが、限度額をオーバーしてしまった場合の「料金の仕組み」と「現場での対応」について、分かりやすく解説します。
takuma
生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)
デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。
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介護保険には「使える上限」が決まっている
介護保険は、好きなだけサービスを使えるわけではありません。要介護度(要支援1〜要介護5)に応じて、1ヶ月に利用できる「単位数(上限)」が決められています。
これを専門用語で「区分支給限度基準額」と呼びます。
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要介護度が上がれば、上限単位数も増える
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要介護度が低ければ、上限単位数は少ない
この範囲内であれば、所得に応じて「1割(〜3割)」の自己負担でサービスを利用できます。
限度額を超えてもサービスは「利用できる」
結論から言うと、上限を超えてサービスを利用することは可能です。 「上限を超えたから、これ以上デイサービスには行けません」と禁止されるわけではありません。
ただし、大きな注意点があります。 それは、「超えた分は介護保険が適用されず、全額(10割)自己負担になる」という点です。
具体的な金額のイメージ
通常、1単位は約10円として計算されます。
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範囲内の場合(1割負担): 1,000単位(約1万円分)のサービスを 1,000円 で利用できる
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範囲を超えた場合(10割負担): 1,000単位(約1万円分)のサービスを 10,000円 で利用する
つまり、上限を1円でも超えた瞬間、そのオーバー分に対してはいつもの10倍の費用がかかる仕組みなのです。
なぜ「オーバー分」が発生するのか?
現場では、以下のようなケースで「あえて」オーバーして利用される方がいらっしゃいます。
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家族の介護負担が限界で、どうしてもデイサービスの回数を減らせない。
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ショートステイを長めに利用する必要がある。
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要介護認定の結果が、実際の生活実態よりも低く出てしまった。
ケアマネジャーは、あらかじめ「今月はオーバーしそうか?」を必ず確認し、ご利用者様やご家族に「これくらい実費が発生しますが大丈夫ですか?」とすり合わせを行います。
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まとめ
介護サービスは、生活を支える大切なインフラです。 しかし、仕組みを知らずに使いすぎてしまうと、翌月の請求書を見て驚くことになりかねません。
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自分の(または家族の)上限単位数を把握する
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ケアマネジャーと一緒に、限度額の枠内で最適なプランを作る
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どうしても超える場合は、「いくら高くなるのか」を事前に確認する
もし「どうしても足りない」と感じる場合は、区分変更(要介護度の見直し)の申請を検討するのもひとつの手です。困ったときは、早めに担当のケアマネジャーや施設の相談員に相談してみてくださいね。

