「今日も、やりたかった仕事が1ミリも進まなかった……」
生活相談員として働いていると、そんな日は“日常茶飯事”ですよね。
むしろ、スケジュール帳に書いたToDoリストがすべてチェックで埋まる日なんて、1年に数回あるかないかの奇跡かもしれません。
今回は、イレギュラーだらけの現場で心を守り、「振り回されない自分」を作るためのマインドセットについてお話しします。
takuma
生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)
デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。
・kindle出版で『対人援助一年目の教科書』『学び続ける生活相談員』発売中。
・職業情報サイトへ生活相談員に関する記事提供実績あります。その他介護情報サイトへ記事提供実績もあり。
・Xでの発信もしています。
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その朝、予定は一瞬で崩れ去った
ある日のわたしの経験をお話しします。
その日の朝は、珍しく「今日は落ち着いて事務作業ができそうだ」なんて余裕をかましていました。
ところが、現実は無慈悲です。
- 同僚の急な欠勤で現場のシフトが回らない
- 送迎スタッフが不足のため、急遽わたしが送迎に行くことに
- 業務用乾燥機が故障
- 利用者の転倒発生
当初の予定は跡形もなくなっていました。
転倒が起きれば、ご家族への連絡、詳細な記録作成、経過観察……。
幸い軽症でしたが、一歩間違えれば救急搬送です。現場は一気に緊張感に包まれます。
「今日、こんな一日になるなんて誰が予想できただろう」
わたしたちの仕事は「予定外」でできている
生活相談員の仕事の本質を改めて考えると、一つの事実に突き当たります。
それは、「相手(人)の動きがあって初めて成立する仕事」だということ。
- 突然かかってくる外部からの問い合わせ
- 急ぎの新規利用相談
- ご家族からの切実な訴え
- 現場で刻一刻と変わるトラブル
自分ひとりで完結できる業務なんて、実はデスクワークのほんの一部です。
つまり、イレギュラーこそが「通常業務」なのです。
これは相談員に限らず、すべての対人援助職に共通する宿命かもしれません。
イレギュラーを「例外」から「前提」に書き換える
予定外のことが起きると、わたしたちはつい自分を責めたり、環境を呪ったりしてしまいます。
「なんで今日に限って……」
「自分の仕事がまた後回しになる……」
そんな風に心が削られていくのは、「予定通りに進むのが正解」だと思っているからです。
そこで、わたしは考え方を変えました。
イレギュラーを「敵」ではなく「前提」として迎え入れることにしたのです。
「起きるもの」として最初から構えておく。
これだけで、突発的な事態に直面したときの心のダメージは、驚くほど軽減されます。
心の余裕は「性格」ではなく「技術」
「どんな時も動じない、鋼のメンタルを持ちましょう」
……なんて、現場を知らない人の綺麗事です。
事故やケガが起きれば、誰だって動揺します。焦ります。


