介護や接客などの対人援助の現場では、時としてご利用者様から「言葉遣いが気になった」「対応が雑だった」といったクレームをいただくことがあります。
そんな時、皆さんはまずどう反応するでしょうか。 実は、ここでの「捉え方」ひとつで、その後の仕事の質や自分自身の成長スピードは大きく変わってきます。
takuma
生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)
デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。
・kindle出版で『対人援助一年目の教科書』『学び続ける生活相談員』発売中。
・職業情報サイトへ生活相談員に関する記事提供実績あります。その他介護情報サイトへ記事提供実績もあり。
・Xでの発信もしています。
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なぜ「他責」にしてしまうのか?その裏にある心理
クレームを受けた際、「わたしは悪くない」「あの人がこう言ったからだ」「相手の勘違いだ」と、原因を外に求めてしまう(他責思考)人がいます。
なぜ、人は人のせいにしてしまうのでしょうか。 そこには、「プライド」や「心の弱さ」が隠れているのかもしれません。
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「自分はちゃんとやっている」という自負が強すぎる
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自分の非を認めると、自分自身を否定されたように感じてしまう
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責任を取ることへの恐怖心がある
もちろん、人間ですから自分を守りたくなる気持ちは分かります。しかし、入り口の段階で「わたしは悪くない」というシャッターを下ろしてしまうと、その先にある大切な「気づき」にたどり着くことができません。
「自責思考」がもたらす圧倒的な成長
一方で、クレームを真摯に受け止め、「自分に改善できる点はなかったか」と自責で考えられる人がいます。
わたしは、こういう人こそが本当にプロフェッショナルで、素晴らしいなと感じます。
たとえ相手の言い分に誤解があったとしても、100対0でどちらか一方が悪いということは、人間関係において滅多にありません。
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「誤解を与えてしまうような表現を選んでいなかったか?」
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「相手がそう感じてしまうような、余裕のない空気感を出していなかったか?」
このように、自分の行動にスポットライトを当てて考えることで、クレームは単なる「嫌な出来事」から、「自分をアップデートするためのヒント」へと変わります。
まずは「相手がそう感じた」という事実を認める
白黒つける前に、まず受け入れるべきことがあります。それは、「相手が嫌な思いをした」という事実は動かせないということです。
事実関係がどうあれ、目の前の人が不快な思いをした。そのきっかけが自分の関わりの中にあった。まずはそこを真っ直ぐに見つめることが、建設的な反省の第一歩になります。
「言っていただけることは、ありがたいこと」 多くの人は、不満があっても何も言わずに去っていきます。わざわざ伝えてくださるということは、まだ関係を修復するチャンスをいただいているということでもあるんですよね。
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まとめ:建設的な反省で、明日をちょっと良くする
自責で考えることは、自分を責めて落ち込むことではありません。 「次はこうすれば、もっと良くなるはずだ」という前向きな仮説を立てることです。
人のせいにしている間は、現状維持のままです。 でも、自分の中に原因を見つけられる人は、どこまでも成長していけます。
今日の失敗や反省を、明日の「より良いケア」のための糧にしていけたらいいですね。


