デイサービスの現場では、毎日のように「調整」や「確認」、「連絡」が飛び交います。
そんな中で、ちょっとした思い込みや確認漏れが、利用予定者の利用漏れといった“連携ミス”につながることがあります。
今回は、実際にあった「サービス提供票では休みなのに、家族からは利用の連絡があった」という出来事から、“人と人との連携”の本質について考えてみたいと思います。
takuma
生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)
デイサービスとショートステイで、利用者・家族・職員の“間”に立ちながら日々奮闘しています。
現場で感じた違和感や気づきを言葉にし、「学び続ける相談員」を目指して情報発信中。
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・職業情報サイトへ生活相談員に関する記事提供実績あります。その他介護情報サイトへ記事提供実績もあり。
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提供票と家族の話が食い違った
ある日のこと。
提供票上は「お休み」になっていた利用者さんについて、朝、家族から「今日は利用日ですが、お迎え来ないんですか?」との連絡がありました。
確認すると、原因はケアマネジャーの単純な入力ミス。
普段なら利用の日が“休み”扱いになっていたのです。
このような行き違いは、実は珍しくありません。
月末の書類作成や多事業所との連絡で慌ただしい中、どこかでチェックが抜ける。
人が関わる限り、どんなに気をつけていてもゼロにはならないのだと思います。
「確認しておけばよかった」と思う瞬間
提供票を受け取ったときに、こちらで「この日、普段は利用日だけど大丈夫かな?」と
ひと言確認していれば防げたかもしれません。
「ケアマネのミス」と片づけてしまえばそれまでですが、
連携というのは“どちらが悪い”ではなく、“どちらも支え合う”もの。
自分もまた、確認のひと手間を惜しんでいたと反省しました。
システムがあっても、関係性は必要
最近は「ケアプランデータ連携システム」など、ICTを使った仕組みが整ってきています。転記ミスや書類のやり取りの手間を減らすうえで、とても便利な仕組みです。
ですが、どんなに便利なシステムがあっても、最終的に確認するのは「人の目」と「人の関係」です。
今回のケースでは、普段は利用している曜日なのに、ケアマネが提供票への入力をうっかり忘れていたことが原因でした。
提供票はケアマネが作成するものなので、「ケアマネが作ったのだから大丈夫」と信じてそのままにしても、デイサービス側としては決して間違いではありません。
ですが、ケアマネを過信するあまり、「いつも利用している曜日だけど、今月も同じかな?」という確認を省いてしまうと、思わぬ行き違いが起きてしまうこともあります。
システムや書類が整っていても、最後にミスを防ぐのは“人と人との声かけ”や“関係性”です。
情報の精度を高めるのは、結局、日々の小さなコミュニケーションだと感じます。
小さな確認が、信頼をつくる
「ケアマネが作った提供票だから大丈夫」そう思うのは自然なことです。
でも、そこにひと声かけておくだけで、ミスを未然に防げることがあります。
「〇〇さん、今月もこの曜日で利用で合ってますか?」
「この日はお休みになってますけど、何か変更があったんですか?」
たった数秒の確認ですが、それが家族やケアマネにとっては安心につながり、お互いの信頼関係を深めるきっかけにもなります。
この“確認”という行為は、相手を疑うためではなく、「あなたのことをちゃんと見ていますよ」というメッセージでもあります。
仕組みやシステムがどれだけ整っても、今のところ最終的に現場を支えているのは、こうした人と人との小さなやり取りです。
確認の積み重ねが、安心を生み、チームの信頼を築いていくのだと思います。
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まとめ
ケアマネのミスで起きた小さな行き違い。
そこには、仕組みや制度だけでは埋められない“人の関係”の大切さがありました。
たとえICTが進んでも、「相手を思って声をかける」ことは、支援の基本であり続けると思います。
システム化が進むほど、“人の関わり”が置き去りにされやすくなります。ですが、最も大切なのはやっぱり「顔の見える連携」。効率ばかりにとらわれすぎず、安心を届けるための確認を大切にしていきたいものです。

