デイサービスの生活相談員として働いていると、どうしても「新規利用者を増やしたい」という目標が意識の中に強くあります。事業所の経営や運営には、一定数の利用者が必要だからです。そのため、ケアマネジャーに営業をかけたり、宣伝を工夫したりと、様々な方法を試すことも多いのではないでしょうか。
ですが、いくら「新規利用者を紹介してください」とお願いしても、今通っている利用者への対応が悪いデイサービスには、ケアマネから新しい方を紹介してもらえることはありません。
これはわたし自身、現場で痛感していることです。
takuma
生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)
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今いる利用者を大切にできていますか?
わたしのデイサービスでも「利用者数を増やそう!」と営業活動に力を入れています。ケアマネに何度も連絡し、新しい利用者を紹介してもらえるよう、日々動いています。
ですが、正直、目の前の利用者さんやご家族の声をじっくり聴く時間が減っていると思います。「どうすれば新しい利用者を呼べるか」「数字を上げるにはどうするか」と、目先の数字ばかりに目が向いてしまっているのです。
その結果、ある利用者さんから「別のデイサービスに行きたい」と言われてしまうことがありました。
これは本当にショックでしたし、悔しかったです。
利用者が減る原因は「足元」にある
よく考えてみると、営業をがんばっているときよりも、愚直に利用者さんやご家族の話を聞き、ケアマネとしっかり連絡をとっていた時期の方が、仕事が楽しく、利用者数も安定していたように思います。
結局のところ、営業の極意は今いる利用者をどれだけ大切にできるかにかかっていルのではないでしょうか。
ケアマネも「安心して任せられる」「対応が丁寧で信頼できる」と感じた事業所にこそ、新しい利用者を紹介したいと考えます。
逆に、現場で不満が出ているデイサービスには、自然と新規紹介は来なくなります。
ヒントはすぐそばにある
最近、わたし自身「デイサービス利用者数を増やしたい」とばかり考え、利用者さんひとりひとりとじっくり話す時間が減っています。
ですが、利用者の気持ちを知らずに、どんなに良い方法を考えても意味がありません。
改めて、
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もっと利用者としっかり対話する
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ご家族の声にも耳を傾ける
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ケアマネとの情報共有を大切にする
こういった当たり前のことを徹底することが、実は一番の近道だと気づきました。
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おわりに
デイサービスの利用者を増やすには、決して遠くの誰かに営業することだけが正解ではありません。
今来てくださっている利用者さんやご家族を本当に大切にできているか。
ここを見直すことで、自然と評判が広がり、新規利用者も集まってくるものです。
わたしと同じように、デイサービスの新規利用者を増やしたいと思っている人は、目の前の利用者の声に、もう一度じっくり耳を傾けてみましょう。
「どうすれば利用者が増えるか?」のヒントは、意外とすぐそばにあるものです。
最後までお読みいただきありがとうございました。