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新人介護職員の不安を解消!対人援助1年目に知っておきたい仕事術7選

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介護の仕事に就いたばかりの頃は、「自分にできるのか?」「正しくやれているのか?」と、不安でいっぱいになりますよね。利用者さんやご家族、先輩職員との関わりの中で、どう振る舞えばいいか迷う場面も少なくありません。

そんな新人職員の不安を少しでも軽くするために、対人援助職として1年目に知っておいてほしい「仕事術」を7つご紹介します。この7つのポイントは、対人援助一年目の教科書: 現役のプロが書いた実践で役立つスキルと心構えの中に書いた内容をもとに、現場での具体例を交えてわかりやすくまとめたものです。

自分らしく、そして無理なく仕事に向き合えるように、ぜひ参考にしてみてください。

 

この記事を書いた人

takuma

生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)

Xにほぼ毎日投稿しています。

職業情報サイトへ生活相談員に関する記事提供実績あります。その他介護情報サイトへ記事提供実績もあり。

・kindle出版で『 対人援助一年目の教科書: 現役のプロが書いた実践で役立つスキルと心構え』発売しています。

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「生活相談員ラボ」では、「生活相談員×学び」をコンセプトに、介護・福祉に関する情報発信をしています。

正解主義にならない

介護には「こうすれば絶対に正しい」という“正解”がない場面が多くあります。たとえば、利用者さんがショートステイに泊まりたくないと言ったとき、無理にでも泊まらせるのが正解なのか、利用を見合わせるのが正解なのか――状況によって判断は変わります。

具体例:ある利用者さんが毎日デイサービスでお風呂を嫌がる。マニュアルでは「清潔保持のために入浴が必要」とされていても、その方にとっては「嫌なことを毎日強制される」ストレスの方が大きいかもしれません。正解を探すより、「その方にとってのベター」を一緒に考える姿勢が大切です。

手段の目的化に気をつける

介護の現場では、書類作成や業務の手順など“やるべきこと”がたくさんあります。でも、その作業自体が目的になってしまうと、本来の「利用者さんの生活を支える」という目的からズレてしまいます。

具体例: レクリエーションの準備に時間をかけすぎて、利用者さんと会話する時間がなくなってしまう…。レクリエーションは“手段”であって、“目的”は「楽しく過ごしてもらうこと」ですよね。その目的を見失わないようにしましょう。

他人をコントロールしない

「言うことを聞いてもらえない」「思うように動いてくれない」と感じる場面もあるかもしれません。でも、相手をコントロールしようとするほど、対人関係はぎくしゃくしてしまいます。

具体例: トイレに行きたくないと言う利用者さんに「行かないとダメです!」と強く言っても反発されるだけ。まずは「どうして行きたくないのか?」を聞いて、相手の気持ちを理解しようとすることで信頼関係が生まれます。

ルールの意味を深掘りする

介護現場にはたくさんのルールがあります。でも「なんとなく決まっているから守る」だけでは納得できないこともありますよね。なぜそのルールがあるのか、その意味を考えることで、自信を持って行動できるようになります。

具体例: 「夜勤中はテレビを消す」というルールがある。でも、ある利用者さんは夜中に目が覚めると不安になるので、テレビの音が安心材料になっていた…。ルールを守ることだけに固執せず、「なぜこのルールがあるのか」を考えることで、柔軟な対応が可能になります。

資格取得に固執しない

介護の現場では、「資格を取らないと一人前になれない」という意識を持つ人も少なくありません。もちろん、資格は専門性を高めるうえで大切なものですが、それ自体がゴールではありません。

資格はスタートラインであり、取得の過程で何を学び、どう実践に活かすかが本質です。資格の取得にばかり意識が向くと、「取ったら終わり」「まだ持ってないからできない」と、本来の目的を見失ってしまうこともあります。

具体例:ある新人職員が、「介護福祉士を取らなきゃ仕事をちゃんとできない」と思い込み、現場の実践に自信を持てなくなっていました。でも、実際には日々の利用者対応を通じて学んでいたことの中に、介護福祉士の試験内容と重なる知識や考え方がたくさん含まれていたのです。大切なのは「資格を取ること」そのものではなく、「資格取得の過程を通じて、現場での気づきや学びをどう深めていくか」。まずは今の現場で経験を積み、学び続ける姿勢を持つこと。その延長線上に、資格の取得があると考えてみてください。

困難ケースと思い込まない

新人のうちは、少し対応が難しい利用者さんや、ご家族とのやりとりがうまくいかないときに、「この人は困難ケースなんだ」と感じてしまうことがあります。ですが、最初から“困難”と決めつけてしまうと、その方を理解しようとする姿勢が止まってしまいます。

実は、いわゆる「困難ケース」と思われがちな方でも、関わり方を少し変えたり、背景を深掘りすることでスムーズに関係が築けることは多々あります。

具体例:ある利用者さんは職員の言うことに毎回反発し、他の人とのトラブルも多く「要注意人物」と見なされていました。でも、実は過去に介護職の経験があり、「自分なりのケア観」を強く持っていたのです。新人職員がその話を聞くと、「なるほど、だから介助の仕方に口を出していたんだ」と納得でき、関係も徐々に変わっていきました。

「困った人」と介護者が思い込んでしまうと、状況はますます悪くなるだけです。困難ケースというレッテルを貼らず、「何か理由がある人」という視点で関わることが、対人援助の第一歩です。

相手と自分の幸せを考える

介護は「相手のために尽くす仕事」と思われがちですが、そればかりでは疲れてしまいます。自分の幸せも大切にしながら、相手と一緒に“心地よく過ごす”ことを意識しましょう。

具体例: ある職員が、毎日残業してまで利用者対応を頑張っていたが、次第に疲れきって表情が暗くなっていった。利用者さんも「なんだか申し訳ない」と感じてしまっていた…。職員が笑顔でいられることが、実は一番のケアにつながることもあるのです。

 

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まとめ

介護の仕事は「正解がない」「人との関わりが中心」という、難しさと奥深さがある仕事です。今回ご紹介した7つの考え方をヒントにすることで、日々の不安や迷いを少しずつ解消していってください。焦らず、自分らしく、相手と心地よく関わること。その積み重ねが、あなた自身の成長にもつながっていくはずです。

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