生活相談員研究室

生活相談員のクレーム対応3つのコツ

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この記事では、生活相談員のクレーム対応について解説していきます。

わたしは介護施設で働く現役の生活相談員です。生活相談員という仕事を続けて10数年になります。

生活相談員の仕事をするうえで避けては通れない業務、そのひとつがクレーム対応です。

クレーム対応、、あまりいい響きの言葉ではありませんよね。
わたし自身このクレーム対応は好きではありませんし、できることなら避けて通りたいと思っています。
とはいえ、生活相談員である以上クレーム対応を避けて通ることはできません。
それなら少しでも負担を減らせるように、クレーム対応のコツを身につけておきたいものですよね。

そこでこの記事では、わたしが実際に生活相談員としてクレーム対応してきた中で、「これはっ!」というコツを3つ紹介したいと思います。
思うようにクレーム対応ができず悩んでいる生活相談員の方の参考になれば幸いです。

この記事を書いた人

takuma@takuma3104 生活相談員(社会福祉士・公認心理師・介護支援専門員)。

デイサービスとショートステイの「生活相談員」という仕事を10年以上続けています。

このサイト「生活相談員ラボ」では、「現役の強みを生かした、現場感覚のある情報発信」をコンセプトに、生活相談員をはじめたばかりの人やこれから生活相談員になる人の役に立つ記事を書いています。

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わたしがお伝えしたいクレーム対応のコツは、以下の3つです。

1 初期消火に全力を注ぐ
2 相手に嫌な思いをさせたことを謝る
3 説得より納得を心がける

ひとつひとつ解説していきます。

初期消火に全力を注ぐ

クレーム対応のコツ、1つ目は「初期消火に全力を注ぐ」ことです。

仕事をするうえでクレームが起きないことが一番です。
しかしながら、人と人とのかかわりである以上、どうしたってクレームは発生してしまいます。

先にも述べたように、できることならクレーム対応は避けて通りたいもの。
ですが、「やりたくない」という思いから初期対応が遅くなってしまうと、ますます炎上してしまうのがクレームの特徴です。
ですから、クレームが起きたらまずは初期消火。これが鉄則です。

介護施設でよく起こりがちなこととして、クレームの初期対応よりも先に犯人探しがはじまってしまうことがあります。
たとえば、利用者が転倒して家族からクレームをもらっているときに
「目を離した〇〇が悪い。」
「わたし悪くありません。□□さんの方が悪いと思います。」
なんてスタッフ同士の言い合いがはじまり、初期消火どころではなくなってしまう、なんてことがありました。

たしかにクレームの原因を突き止めることは大切なことですが、それは今することではありません。
誠意をもって、まずは相手に謝罪することが第一です。
優先順位を間違わないようにしましょう。

クレームが発生した際、生活相談員の最優先業務はそのクレームへの対応です。
はじめが肝心のクレーム対応ですから、クレーム対応モードにしっかりスイッチを切り替えて、逃げずに初期消火にあたりましょう。

相手に嫌な思いをさせたことを謝る

クレーム対応のコツ、2つ目は「相手に嫌な思いをさせたことを謝る」ことです。

クレーム対応モードにスイッチを切り替えたら、しっかりと相手の話を聴きましょう。
クレーム対応で相手の話を聴くときに、間違ってもやってはいけないNG対応があります。
それは、相手の言動を否定したり、こちら側の主張をしたりすることです。
相手のクレームに真正面からぶつかると言い合いになってしまい、得策ではありません。
初期消火をするうえで大事なのは、やはり謝罪です。
まずはとにかく謝りましょう。

とはいえ、何をどうどう謝ったらよいものかわからず、つい悩んでしまいます。
というのも、初期対応の時点でクレームの詳しい原因は判明していないことが多いのです。
わからないにもかかわらず、「こちら側にどんな過失があったか」や「施設側の責任の所在」などについて、軽率に謝ることはできません。
ですが、今この瞬間相手に嫌な思いをさせてしまってることは事実です。

ですから、クレームの内容や原因は抜きにして、ここでは「相手に嫌な思いをさせてしまっていること」について謝罪しましょう。
「すべてわたしの責任です」や「〇〇が原因で〜」といった具体的な内容を伝えるのではなく、「嫌な思いをさせてしまい申し訳ございません」というように謝罪するとよいでしょう。
原因確認や今後の対応についての話し合いは、今この場を切り抜けた後に行うべきです。

説得より納得を心がける

クレーム対応のコツ、3つ目は「説得より納得を心がける」ことです。

以前、デイサービスの利用者Yさんの家族からクレームをもらったときのことです。
原因を調べた結果、施設側に非がないことがわかりました。
わたしは誤解を早く解こうと思い、こちらの正当性を細かにYさん家族へ説明したのです。
するとYさん家族は納得するどころか、怒りがさらに増してしまいました。
事実を伝え説得しようとした結果、かえって相手を怒らせてしまったのです。

きっとYさん家族は、詳細を知りたかったわけではなく、困っていることをわたしに共感してほしかったのだと思います。
このように、相手に納得してもらうためには、理屈で説明するのではなく相手の感情に寄り添って話をする必要があります。
感情的になっている相手に対して、理詰めで説得しようとしてはいけません。
それは、燃えさかる火に油を注ぐようなものです。
人は感情の生き物ですから、正論を言えば言うほど相手の感情を逆なでしてします。
相手を論破することは、クレーム対応において何のプラスも生みません。

このように、感情に対し論理でぶつかってもうまくいかないものです。
ですから感情に対しては論理ではなく、感情にフォーカスしましょう。

相手に納得してもらうために必要なことは、まず相手の話に共感することです。
相手の思いはどこにあるのかを理解するよう努め、その思いに対し共感の姿勢を示しましょう。
心理学において、心を動かす引き金のことを「トリガー」といいます。
相手の感情のトリガーが何なのかわかれば、それに対して共感を示せばよいわけです。
ですから、まずは「相手の感情を揺さぶっている原因はどこにあるのか?」といった、感情のトリガー探しから始めてみてはどうでしょうか。

まとめ

クレーム対応のコツについて解説してきました。

クレーム対応はあまりやりたくない業務ではありますが、生活相談員の仕事をしている以上避けて通れない仕事です。
ですから、ぜひ早いうちにコツをつかんでおきましょう。
ネットや書籍などで探せば、他にも色々とクレーム対応のコツが見つかると思います。
たとえば、こんな本とか↓


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同じ生活相談員として、生活相談員のみなさんが少しでも楽にクレーム対応できるようになることを心から願っています。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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