『相談に乗る技術』執筆中

自分の感情をコントロールする(3)

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感情を抱くのはOK 感情に飲まれるのはNG

よい相談にするために必要なこと、それはまず自分の感情を整えることです。とはいえ、人間ですから日によって気分のいい日、悪い日はありますし、話をしていて相手に対してイラっとすることはあります。感情の乱れはあって当たり前なのです。相談相手によって心を乱されたり、嫌な感情をもつことが悪いわけではありません。よくないのは、抱いた感情を自分でコントロールできずに相手に向けてしまうことです。

自分の感情にその都度振り回されていては、相手の気持ちと向き合うことができなくなってしまうでしょう。ですから、感情に振り回されないためには、先ほど説明した自己覚知のように、今自分がどういう感情を抱いているのかを自覚することが大切になってきます。

相談相手に対してイラっとしている自分を客観視することで、一歩引いて自分のことを観察することができます。そうすることで、自分の感情に飲み込まれずにすむのです。

先ほどの例のなかで松岡先生は、「こう言われたら自分は嫌な気持ちになるんだよなぁ」と、自分の思考の傾向をあらかじめ知っておくことができていたら、きっと自分の感情と上手に付き合っていくことができたでしょう。

自分の感情があふれ出た状態では、相手の話が聴けなくなってしまいます。自分の感情を理解して、コントロールすることで、相手の訴えや感情を受け入れて聴けるようになるのです。