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もし相談者との価値観が合わなかったら…
「相談に乗るための7つの法則」の3つ目は「自分の感情をコントロールする」です。
例をもとに説明していきたいと思います。
矢内くん 17歳 男性 野球部員
野球が大好きで、小学校からずっと続けている。ポジションはピッチャー。エースとして期待されていたが、ひじを壊してしまい現在はリハビリ中心のメニューを行っている。
自身のケガを機に、スポーツ医学に興味を持つようになった。医学部進学のため、野球部を辞めて勉強に専念しようかと悩んでいる。
松岡先生 43歳 男性 野球部顧問
野球一筋で、甲子園への出場経験があることが自慢。熱い性格の持ち主。「一度はじめたことは最後までやり遂げる」という価値観に強いこだわりを持っている。
矢内くん
松岡先生…ちょっとご相談があります。
松岡先生
どうした矢内。
矢内くん
実は、オレ野球部辞めようかと考えてるんですけど…
松岡先生
は?どうしてだよ?!なんでやめるんだよ?!
矢内くん
あ、いや、実は…
松岡先生
ふざけるなっ!今まで一生懸命練習してきたじゃないかよ!それを、ケガしたくらいで簡単にあきらめるっていうのか!!オレはものごとを途中で投げ出すヤツが一番キライなんだよ!
矢内くん
…
矢内くんは、野球部をやめようかどうか悩んでいることを松岡先生に相談したかったのに、松岡先生は矢内くんが発言した「野球部を辞める」という言葉に引っかかってしまい、自分の感情を矢内くんへぶつけてしまいました。
その結果、矢内くんは自分の気持ちを松岡先生に話すことができませんでした。