『相談に乗る技術』執筆中

相談に乗る前の心構え

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ここまでで、「相談とは何か?」ということについて、おおまかにでもわかっていただけたと思います。

この章の最後に、ここでは「相談に乗る前の心構え」についてお伝えしておきたいと思います。

とその前に、まずはわたしの本職である相談援助の仕事について、少し触れさせていただきます。

相談援助の仕事とは?

冒頭でも触れましたが、わたしは介護施設で生活相談員という仕事をしています。

生活相談員という職種は介護職員や看護師とちがって、介護の仕事のなかでもあまり世の中に知られていない職種ではないでしょうか?

生活相談員の主な仕事は、「介護施設を利用される方やそのご家族の相談に乗り、よりよい生活ができるようにお手伝いをすること」です。

実際に相談に乗ることはもちろんですし、その延長でクレーム対応なんかもやったりしてます。

生活相談員が受ける相談の内容は、多岐にわたります。

たとえば、「デイサービスに通いたいんだけど、どうすればいい?」といったサービス利用の相談や、デイサービスに通っている人からの「〇さんのことが嫌いで顔も見たくない!どうしたらいいと思う?」というような人間関係の相談、「実は…利用料金が支払えないんです」といった金銭がらみの相談、などなど。

今あげたのはほんの一例ですが、介護施設における困りごとへの相談に日々乗っています。

 

相談に乗る側がはじめに心がけること

この生活相談員の仕事をしていて感じるのは、「相談はいつやってくるかわからない」ということです。

そう、相談は突然やってきます。

デスクで事務仕事をしていると突然電話がかかってきて、「老々介護で介護者である妻が急に入院してしまって、夫を介護する人がいないので助けてください」なんて急に相談されることもしばしばです。

そうなると、こちらも相談モードに切り替えなければなりません。

相談に乗る側は、相談のタイミングが選べませんからね。

 

ちょっと話が変わりますが、わたしは栃木県の宇都宮市に住んでいます。

栃木県は別名「雷都(らいと)」といって、毎年夏になると毎日のように夕立がみられます。

今までよかった天気が急に雷雨になり、傘を持たずに外を歩いているとビショビショに…なんてこともあります。

相談はこの夕立と同じで、相談に乗る側の都合は関係なく突然やってくるのです。

ここでわたしがお伝えしたいことは、いつ相談されても(雨が降ってきても)いいように、「折りたたみ傘を準備しておきましょう」ということです。

 

折りたたみ傘を準備しておこう

相談はいつされるかわからない、夕立のようなものです。

雨はいつ降ってくるかわかりません。

ですから、常に折りたたみ傘を携帯しておきましょう。

相談に乗る技術は、この折りたたみ傘のようなものです。

普段は使わなくても、いざ雨が降ってきたときに持っているのといないのとでは大違いです。

折りたたみ傘を持っていることで、いつ雨が降ってきても安心です。

 

生活相談員はいつも相談に乗っているわけではありませんが、いつ相談されても困らないように相談に乗る技術をそっと忍ばせています。

普段はたわいもない普通の会話もしていても、いざ相談となるとスイッチをバチィィンと切り替えて相談モードに入るのです。

相談されたときにきちんとこの切り替えができるかどうか、これが上手に相談に乗るためのはじめの一歩です。

相談に乗るのが得意な人と下手な人の差は、まずここで生まれます。

いつ雨が降っても困らないように、「相談に乗る技術」を身につけておきましょう。

・相談はいつされるかわからない。

・いつでも相談モードに切り替えられるように、準備をしておこう。