こんにちは。生活相談員のtakuma(@takuma3104 )です。
介護業界にいるわたしが他業種の料金体系に詳しくないのと同じように、介護業界を知らない人から見て、ショートステイの料金体系ってけっこう謎に包まれていると思います。
ぶっちゃけショートステイの何にどのくらいお金がかかるのかって、わからなくないですか?
わたしはショートステイの生活相談員を10年ちかくやっていますが、はじめてショートステイをご利用する方って、このショートステイの料金感覚がわからないかたがほとんどです。
ここでは、意外と知られていないショートステイの利用料金の内訳について、サクッとご説明したいと思います。後半部分では、知っておくとちょっと役立つ豆知識も入れてありますので、ぜひ最後までお読みください。
料金の内訳は大きく3つにわけられる
ショートステイの利用料金は、大きく3つに分けられます。
その3つとは、「介護保険による利用料」、「部屋代」、そして「食費」です。
・介護保険による利用料
・部屋代(滞在費)
・食費
この3つを合計した料金が、ショートステイの利用料金となります。
介護保険による利用料
この料金は、介護保険が適用されるサービス利用料です。認定を受けている介護度により料金が変わってきます。介護度が高くなるほど利用料も上がります。
また、施設により加算をとっていることがあります。
あと、その人の所得によって利用料が変わってきます。所得が高いと、通常(1割負担)の2倍(2割負担)3倍(3割負担)の料金になります。
要介護1で1割負担の人で、1日当たりだいたい700~1000円くらいですかねぇ(ほんとにざっくりとした計算ですが)。
この金額はあくまでも1日当たりの金額ですので、1泊2日だと×(かける)2されるので注意してください。だいたい1400~2000円くらいですね。
部屋代(滞在費)
部屋代(滞在費)は、文字通りショートステイの部屋を使用することにかかる料金です。先ほどの介護保険による利用料とは別に発生するもので、介護保険の適用にはならない費用です。
ショートステイの部屋は、個室と多床室の2種類があります。一般的には、個室のほうが多床室よりも部屋代が高いです。
同じ施設の同じ種類の部屋であれば、介護度による料金の違いはありません。要支援1の人でも要介護5の人でも、部屋代は同じです。
しかし、利用する施設によってこの部屋代は値段が大きく変わってきます。それは、施設ごとに独自に金額を設定することができるからです。施設によって高いところと安いところの開きがあるので、この部屋代がショートステイトータルの料金を左右するのです。
食費
食費は先ほどの部屋代と同様に、介護保険が適用とならない料金になります。施設ごとに料金が決められるのも、部屋代と同じです。
部屋代との違いは、頼んだ分だけお金がかかるということです。ショートステイに入所したのが夕方からだったとしたら、その日のお昼分の食費はかからないということです。当たり前といえば当たり前ですね。
丸1日いても1時間だけでも同じ料金
ショートステイって、その日のうち1時間だけしかいなくても、丸々24時間いても、かかる利用料って一緒なんです
だから単純にコスパだけで考えたら
利用者側…早く来て遅く帰ったほうがお得
施設側…遅く来てもらって早く帰ってもらったほうがお得
だったりします
— takuma@生活相談員 (@takuma3104) January 3, 2021
意外と知られていませんが、ショートステイ(介護保険による利用料と部屋代)は、1日いても1時間だけしかいなくても、同じ料金がかかります。
同じ介護保険サービスであるデイサービスは、施設に滞在した時間によって料金が変動します。滞在時間が短ければ料金は安くなり、長ければそのぶん高くなります。しかし、ショートステイの介護保険料と部屋代は、1日いても1時間しかいなくても料金は同じなんです。
ですから、単純にコストパフォーマンスだけを考えると、なるべく早めに入所して遅くかえるほうがお得だったりします。施設側にとってはその逆で、なるべく遅くに入所してもらったほうが、そのぶん手がかからないのでお得と考えることもできます。
まぁ、ケチくさい話ですけどちょっとした豆知識ですね。
オムツ代はかからない
これも意外と知られていないことなので、豆知識としてご紹介したいと思います。
ショートステイを利用するときに、オムツ(パッド・リハビリパンツも含む)代はかかりません。ショートステイの基本利用料に、オムツ代が含まれているんです。
ですから、何泊もするからといってオムツを大量に持ってくる必要はありません。
もしあなたやあなたのご家族がショートステイを使っていて、施設側からオムツを持ってくるように言われてるとしたら…その施設、ちょっと怪しいかもしれませんね…。
さいごに
ショートステイの利用料金の内訳についてご説明しました。施設によっては、このほかにも「日用品費」や「レクリエーション費」などこまごました費用がかかるところもありますが、大きくは、「介護保険による利用料」、「部屋代」、「食費」の3つにわけられます。
ちなみに、「介護保険による利用料」の項目の中で「加算」の話が出ましたが、このサイトでは加算についても解説しています。興味のある方は、ぜひこちらもチェックしてみてください。
それでは、最後までお読みいただきましてありがとうございました。