先日、【ビギナーズセミナー】ケアマネ初心者が求めるセミナーとは?というブログ記事を書いたのですが、そのセミナーの中で、グループワークのファシリテーターが「わたしも介護系なんで医療は苦手意識があるんですが…」という発言をされていました。
「介護系」「医療系」と、ケアマネの間ではこのように区分けする考え方があるようです。
この業界には意外と根強くある考え方なのかもしれませんね。
この記事では、「介護系とか医療系とか言ってても意味がないですよ」ということについて、書きたいと思います
ケアマネジャーの基礎資格
ケアマネジャーの資格を取るには、保健医療福祉の基礎資格を持ったうえで5年以上の実務経験が必要です。
この基礎資格にはどんなものがあるかというと、医師、歯科医師、保健師、助産師、看護師、准看護師、介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士、薬剤師、歯科衛生士、栄養士、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、技師装具士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、があります。
この基礎資格のうち主に「介護福祉士」に代表される資格を「介護系」、主に「看護師」に代表される資格を「医療系」と呼んでいると思われます。
「文系だから数学ができない」
「わたし文系だから数学できなくって」
学生の会話でたまに出てきませんか?
これってただの言い訳ですよね。
文系に区分けされている人でも、数学が得意な人はいますから。
この手の言い訳って、超聞き苦しいです。
自分の勉強不足を、「文系だからできなくて当たり前」という勝手な理屈をつけ、さらには自分以外の文系の人も数学ができないというレッテルを張り付けている、最低最悪の言い訳だと思います。
これ言う人で頭いい人を見たことがありません。
これ言う人は、きっと文系の科目もろくにできないはずです。
はじめから言い訳すんな!
ビギナーズセミナーの中で、病院の退院時カンファレンスをしたり医師や看護師から情報収集をするのが苦手、と言っているケアマネがいました。
その人の基礎資格は介護福祉士でした。
いわゆる「介護系」のケアマネです。
介護に携わっていた人の知識が、介護に偏っていることは理解できます。
しかし、その人は退院時カンファレンスや医師、看護師からの情報収集が苦手なわけではなく、ただ経験が少ないだけです。
つまり、まだ未経験の分野なわけです。
できない、わからないのは当たり前なのです。
だから、勉強するのです。
ここで勉強をしないと、どんどん苦手になってしまいます。
それなのに、はじめから「わたしは介護系だから…」なんて言い訳してどうするのでしょうか。
「できない…」「できない…」と負のスパイラルに陥り、本当にできなくなってしまいます。
ケアマネはケアマネです
基礎資格が何であれ、ケアマネはケアマネです。
「医療系」であろうと「介護系」であろうと、やることは同じです。
ケアマネジャーの業務を行うだけです。
そのうえで、得意分野があることはよいことだと思います。
ですが、「介護系」という言葉を言い訳にして、苦手を正当化することは、専門家としての姿勢を疑いたくなります。
学生はプロではありませんから、まだ言い訳は許されます。
でもケアマネは、プロとしてお金貰ってますからね。
ましてや介護分野における専門職なわけです。
「介護系」であっても「医療系」であっても、ケアマネジャーのスキルに足りないものがあれば、言い訳しないで勉強しましょう。
苦手であっても、ケアマネジャーである以上、やるしかないのです。
言い訳してる暇があったら、やりましょう。
今までの悪しき慣習は絶ち、改善していかないと、この専門職の先行きがますます暗くなってしまうので。