生活相談員研究室

仕事ができない人なのか?仕事をやらない人なのか?

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たとえば職場で仕事のできない人がいたとします。仮にAさんとします。本人は頑張ってるつもりでも、ミスが多くて周りに怒られてばかりいます。会社から求められている仕事はお世辞にもできているとは言えません。働き始めて3年が経ったAさん。相変わらず仕事はできません。本人も半ば開き直り努力をしようとはしません。誰からも仕事を振られなくなり、とうとう職場をクビなってしまいました。

もうひとり、仕事のできないBさんがいます。Bさんは生まれつき軽度の知的障害があります。周りもそれを知っていて、「できないんだから仕方ない」と、協力的です。Bさんのできるような仕事をみんなで考えて、やってもらっています。そのおかげで能力は低くてもなんとか仕事を続けることができています。

ふたりの違いは、Aさんは「やれるのにやらない人」、Bさんは「やりたくてもやれない人」ということです。Bさんのように「やりたくてもやれない人」は、周りからのフォローをもらえます。しかしAさんのように「やれるのにやらない人」は、自己責任として排除されます。

ここでわたしが思うのは、Aさんは本当に「やれるのにやらない人」だったのかということです。もしかしたらAさんは本人なりに努力していたのかもしれません。でも、うまくやることができませんでした。もしかしたらAさんもBさんのように「やりたくてもやれない人」だったのかもしれません。本人なりに一生懸命仕事をしています。でも、周りからは仕事をちゃんとしていない人に見えてしまいます。「やれるのにやれない人」と周りから見られてしまって救われないAさん。そんなAさんを自己責任として排除する世の中は、いい世の中なのかなぁ?

 

今日の1曲

働く男/UNICORN